2015年07月10日

実験してみよう

お客様への説明として、
今の偽造の手段は、印影をスキャナーで読み取り、機械で彫るものです。
僕の彫った印相体のはんこを機械で彫っても、文字と枠の接しているところは機械ではうまく彫れないので、偽造の心配がなくなります。
それは印材側が真ん丸でないのに対して、機械が真ん丸に彫ってしまうからです。

昔ながらの篆書では、四隅しか枠に付けませんので、その枠を整えるのは、そんなに難しくないです。

ここで、篆書の手彫りのはんこを偽造され、1千万円の外車を購入したことになりそうになったエピソードをお話しします。

さあ実験です。
篆書の印影をスキャナーで読み取り、データの修正などせず、どこまで、似たものが出来てしまうか、やってみてもらいましょう。
印材屋さんと彫り屋さんの協力を得て、はんこ屋のスタンダード、松碵社さんの書体見本の印影を印刷されたものを使いました。
しぶちかはんこ屋が彫った篆書ですと、コピーし易いように簡単に彫ったと思われると思いましたので(笑)
同じ印影のものを作ってはいけないので、通常はしないことです。
あくまでも実験です。
印材屋さん、彫り屋さんありがとうございます。
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鶴田浩二さんと彫ってあります。
右の白黒を元に機械に彫らせたのが、左側の朱色のものです。
文字はそっくりです。
なぜか「田」の中の棒が縦横とも太いので、そこを少し削り枠を整えると、どちらがオリジナルか分からないくらいになると思います。
仕上げ時間は5分程度でしょう。
更に、これは彫り屋さんが普段通りの枠の太さを設定したと思われますが、彫る時に枠を細く設定してしまうと、より簡単に仕上げが出来てしまうでしょう。

印相体もやってみたのですが、なぜか文字がオリジナルなるより細く出来てきました。
これがたまたまなのか、字が混みいっている印相体だとそうなるのか不明です。
文字の形はそっくりです。

やはり、枠と文字はたくさん付けておいた方が安全が高まると、自分なりの結論に達しました。

実用品であるはんこでも、印相体を認めず、篆書などにこだわり続けていていいのでしょうか?
印相体も所詮、篆書のアレンジと、認めた方が良いのではと愚考致します。

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2014年08月15日

こんなお仕事

しぶちかの組合の理事長の悪意により、夜10時までとされてしまった店舗内での作業時間。(昔から営業している組合員のお店は22時まで、しぶちか組合員以外のお店は23時までは自由に営業して良いというオカシナ現実です)

作業時間確保のために、早起きをし、朝食前に、家で印稿書きをしています。
頭がクリアな状態で、集中できる環境なので、印稿書きがはかどります。

書いている時に、この丸(四角)の中に、その人(法人)に合った正しいライン見つけることこそが、自分の職人としての仕事の本質だと強く感じます。
まずは鉛筆で基本ラインを書いていく段階で力強い線に変わっていく瞬間があります。その時、とても気持ち良く、その人に合った正しいラインを見つけられたと実感できます。

残念ながら、その人に合った杖を見つける仕事ではありません(笑)
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posted by 一日3本 at 10:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 印相体職人養成講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月06日

木偏と禾編について考える

る印鑑の枠の八方向に文字を接することが統計的に良いとされ、更に印影をバランス良く綺麗に、さらにさらに使う人のことを想いお彫りするのが印相体職人です。
数少ない印相体職人の皆さん、お久しぶりです(笑)

さて、木偏と禾編を印相体でお彫りする場合、どのようにお彫りしていますか?
特に横入れの場合が問題です。

余談ですが、このブログの例として書く、木偏の漢字と禾編の漢字を1文字ずつ使った名前、熟語を考えたのですが、なかなか思い付けませんでした。
で、家族に聞いてみると、息子が林利(はやしり)と言いました。昨日、林の利用について勉強していたそうです(笑)
娘は和樹と言いました。
2文字の画数が違い過ぎるので、今回の例には適しません。
なかなか出ないので、漢和辞典ないの?と聞くと電子辞書しかなく、思ったように探せません。
家族と話しているうちに、思い付きました。秋桜(コスモス)。
人としゃべって頭がまわるタイプです(笑)

篆書で木偏、禾編はこのようになります。
(1)
篆書体をもとに印相体にするとこうなります(⑵
楷書と違い下の部分が3本の縦棒が並びます。そのことにより、スペース的に狭く感じたことが、印相体職人さんならあるはずです。
そこで、あえて右側の下を短くして、つくりの部分のスペースを広げます(3)
1本縦棒が短いだけで、空間ができ、伸びやかになります。
しかし、実はバランスとしては難しいです。木偏、禾編を左右非対称にすることはデザイン的には難しいのです。
どこまで短くするかはセンスです。
是非挑戦してみましょう。
夏休みの課題です(笑)
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2013年10月16日

3-1印相体を見よ

<どうして、こんなにも>
印相体について、悪いことばかり、ネットで書かれているのでしょうか?
1.機械彫りの印相体で注文した人の失敗談。
2.機械彫り業者もクレームにつながる可能性のある印相体を否定していると考えられます。
他の書体はただ配置しただけでも良いのに対して、印相体は枠に付けなければならないので、
余計な時間がかかる点からも否定するでしょう。
3.印章組合加盟店も、過去に印相体否定を失敗しているにも、かかわらず、いまだに否定しているようです。
4.印相を売りにしている業者も、自分の印相は正しく、他の印相は間違っていると否定してきます。

印相体の悪い話にばかりになるわけです(笑)
これだけ、悪い話があれば、ちょっとネットで印相体を調べた人達も、ダメと言い出すでしょう。

<どうして、印相体はなくならない?>
こんなに悪い話が多いのに、印相体はなぜ、日本で、印鑑の書体として、認められているのでしょう。
意外なのは、悪徳商法や霊感商法と思われる高額なはんこをお持ちの方は、印相体を否定しません。
(ケースの内側のマークで分かるのですが)
印材屋さんに意見を聞いてみると、もともとが行商で広まった印相体、高額な印鑑を手にすると
自慢したくなり、それでより広まったと考えられるという説を披露しました。
篆書体で有名な誰それに彫ってもらったんだと自慢されても、ピンと来ませんが
枠に文字が付いているから縁起の良いはんこなんだと印影を見せながら、自慢されてしまうと
納得してしまいます。
そして、人の想いこそ重要で、縁起の良いはんこを手にしたという気持ちで、
良い方向に物事が向かっていくことがあるのでしょう。
印相体否定する人とともに、表立って言いはしない印相体で印章を作ってよかったと
実感している方々もいるわけですね。

<一般の人へ>
印相体を肯定する意見お付き合いありがとうございました。
一人くらい印相体を肯定する職人がいても、いいでしょう(笑)
はんこ屋さん選びはとても難しいです。
普通、高いお金を出せば良い物が手に入りますが、
印章に限っては、そうとも限りません。
デパートや老舗文房具店など、当店より高いところがありますが、
残念なことに機械彫りです。
また開運と称して、高額なハンコを販売しているところもあります。
開運という言葉を使っているはんこ屋さんには、注文しない方がいいと思います。
開運はんこと言って販売することは、法律上ぎりぎりなことだからです。
当店では、決して開運とは言いません。
「縁起のよいといわれていることに則り、想いを込めてお彫りしたはんこです。
 後は、お客さまの努力次第です」父の代からこのように言っています。

また安いところで良いはんこはありません。
はんこの価格の大半が、はんこのプロがどれだけ、そのはんこの作成に時間を掛けたかです。
安いものは、パソコンの操作を知っている人が短時間で作成したと考えて良いでしょう。

1.予算も時間もなく、安易なところで作ると決めた方に
アドバイスとして、機械彫り店のはんこは大同小異、一番安いところで安い印材でいいと思います。
但しアカネ(シャム柘)は本当に弱いので、薩摩柘かラクト(樹脂)が良いでしょう。
機械彫り店が通常使っていると思われる黒水牛はランクの下のものですので、薩摩柘で充分でしょう。
(当店では最高級の黒水牛を使っていますので、本柘より圧倒的に強さがあります自慢(笑))
機械彫りでは、印相体の選択は止め、篆書体か古印体が良いとおもいます。

2.一生ものの印章を作ろうと決意した方に
当店で作るのが一番イイと思います。個人的意見ですが(笑)
とにかく、説明よりも、書体見本を良く見ることです。
書体見本より、良いものは出来上がってきません。
ただ注意点は、松碩社(しょうせきしゃ)というハンコの下請け業者が作成した書体見本が
広く使われており、Webページまで、その書体見本が使われていることです。
当店のWebページでは全て自分で彫った印影を書体見本としています。
しかし当店でも店頭では、特に印相体以外の書体見本として松碩社さんのものを使っています。
父の代からその書体見本で注文を受けていましたので、
その雰囲気で彫るために何度も何度もその書体見本を見て、はんこの書体を覚えました。

大阪の百貨店に入っている印鑑屋さんの印刷された立派なリーフレット。
印章の長さは63ミリなどと色々な点にこだわり独特の印相らしいです。
ところが、効果的に使われている印影が松碩社さんの印影です。
印影にこだわりはないようです。

WEB上の書体見本を見ていると、あれ、これ他のお店で見たのと同じと思ったら
松碩社さんのものです。

そのお店で実際彫った印影を見て、金額が合うと思ったお店に注文しましょう。
言葉より書体見本です。

<はんこ職人さんへ>
ここまで読んでもまだ、印相体否定でしょうか?
あなた達の好きな篆書(印篆)の技術、棒を折りたたみ空間を埋めるや
へんとつくりの位置を移動するなど、印相体では、そんな技法が普通に使われています。
字林で文字を見る時、へんとつくりの位置関係(つくりの横棒はへんのどの辺りにくると美しいか)を
見ると思います。
印相体では丸い枠いっぱいに文字を配置しますので、文字として成立させるために、
へんかつくりのどちらかを上か下少しずらす必要があります。
字林の文字のバランスを崩してもなお美しく見える点をさぐる必要があります。
篆刻的要素があり、はんこ職人の技量がわかりやすく出るのが印相体と思いませんか。

印相体全てが美しくないと見えるのは、気持ちからです。
最近アメリカ人の男性にアルファベットで印相体で彫った印章をお渡しした際
美しいと誉められました。
しかし、美しく印相体を彫れる人は、ホントに少ないです。
印相体の悪い過去を払拭し、美しい日本独自の書体のはんこを作っていきませんか。
狭き道を行き、高みに。
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2013年10月10日

2-5すべての道は印相体に通ず

<すべての道は印相体に通ず>
印相体の条件で、あえて篆書体をアレンジするを入れませんでした。
どんな書体をベースにしても、印相体になります。
ざっと書いてみました。
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(写真をクリックで大きくなります)
おまけに、篆書の八方崩しをちょっと練習してから、チャレンジしてみました。
八方崩しでも、色々アレンジの仕方があることがわかりました。
ちょっと見本を見て2.3書き、初めての書体でも、このくらい直ぐに書けてしまうんです。
もう一度書けば完成します。
プロでしょ(笑)

やっと、どんな書体でも印相体になるというところまで書けました。
posted by 一日3本 at 23:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 印相体職人養成講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2-4すべての道は印相体に通ず

<印相体のメリット>
1.印相体のメリットは字林、辞書がないことです。
 他の書体には、字林、辞書があり、印章店が使用する辞書は、たいてい同じようなものです。

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 他の書体にはお手本があり、それに準じて作成しますので、どこで作成しても似てきてしまいます。
 (もちろん、ものスゴく技量、デザインセンスのある職人さんは別ですが)
 それに対して印相体は、辞書、お手本がありませんので、ある意味自由。
 職人個人の裁量、技量で彫ることができます。

 例えば佐藤さんで10本、太目の篆書体横入れでご注文頂いた場合、
 どのようにして、はっきりと分かる違いを出せるのでしょうか。
 硬目の篆書、柔らかめの篆書、小篆風をそれぞれ字の形を変えて、2本ずつ、これで6本。
 もちろん、細かく違うのは当たり前ですが、
 一般の人が印影を見て直ぐに違いが分かるようにするためのバリエーションに限界を感じてしまいます。
 印相体横入れ10本佐藤さんでと言われても、
 問題なく、それぞれ特徴的な違いを出して彫ることができます。
 ホームページに上げているアレンジからその中間、
 一文字ずつ違うアレンジ(佐はえん印相体、藤は構印相体)でバランス良く見せることもできます。
 ちょっとハートを隠し入れたり、文字の先をくるっとしたり、自由です。
 自分が印相体が好きだからかも知れません。

2.機械彫りは印相体が苦手である
 篆書体より印相体の方が機械彫りは苦手です。
 その証拠にAという彫刻機メーカーで自分の父親の篆書を機械に組み込み、
 機械彫りを父親の手彫りですと販売し、大成功をおさめた方がいます。
 発売当時、印相体はなく、
 ヒゲ篆書とかいう篆書体の四隅にヒゲのような線がついたものがあったようです。
 サイトでは、もっともらしく印相体を否定していました。(お父様のご冥福をお祈りします)
 また、今は亡き馬場印房さん、あんなに立派な考えの人だったのですが、
 当時1千万円かけて独自に自分の篆書などを機械に組み込んだそうです。
 馬場印房さんで作った印相体の印影は、よく見かける機械彫りの印相体でしたので、
 印相体は機械に組み込んでいなかったようです。
 篆書体は機械に組み込んで、彫ってもそれらしく見えてしまい、
 印相体は機械で作った印稿では、なかなかまともに見えません。

3.偽造に強いのは手で彫った、手で仕上げた印相体
 どんな美しく彫った篆書体の印鑑でも、
 文字部分はスキャナーで形として読み込まれてしまえば、コピーされてしまいます。
 印材自体が正円でないので、枠と文字が接している部分が機械彫りの苦手なところ。
 基本四隅しか枠とつけない篆書体は手で枠を整えるのは簡単です。
 たくさん枠についている印相体の枠を細く均一に整えるには、技術と時間が必要です。

 普段からこのように説明しているのですが、
 今年男性が来て、このはんこは手彫りですか?と聞かれました。
 「機械の字ではない篆書体ですので、手彫りですね。仕上げがあまいので、おじいさんかな。」
 近所のはんこ屋さんに作ってもらったもので、
 このはんこを偽造されてしまい、犯人は1千円の高級外車を手にしたそうです。
 警察で手彫りと言われ、奥様の方が当店の印相体ではんこを作って頂いていたので、
 話をされに来たのでした。

 はんこ職人の皆さんは、篆書と印相体
 どちらが印稿書き、そして仕上げに時間がかかるか、ご存知のことと思います。

<印相体の条件>
1.八方位を意識して、文字を枠に付ける。
八方位を意識せず、枠に付けるのが、まがい物の吉相体です。
2.文字の太さがおおよそ均一に見える。
3.読めること
印相体には辞書がありませんので、篆書の辞書をお持ちの方に読めなければ、
 印鑑として、失格です。読めることが重要です。

 通販で印相体でハンコを作られた男性が、区役所の方に、読めないので、
 はんこ屋さんに見て来てもらってと印影を持って来ました。
 今なら、忙しいからと、印影を読むことは断るのですが、
 当時は父もいて、時間がありましたので、見てみました。
 印影だけでは、読めず、名前を聞いて、やっとどうなっているか分かりました。
 結論は、アレンジし過ぎて、読めないでした。

4.印影が美しいこと
縁起物と名乗る以上、印影が美しくなければなりません。
 何年たっても、木彫りの仏像が愛されるのは、美しいから。
 美しいと思えるもの、持っていることで嬉しくなるものでなければなりません。

以上4点が印相体の条件です。まったくの私見です。
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2013年10月07日

2-3すべての道は印相体に通ず

<開運の本質>
印相体で彫らない印章店でも、真面目に印鑑作りをしていれば、
必ず、お客様から「はんこ作ってから調子がいいんだよ。はんこのお蔭だよ。ありがとう」などと
お褒めの言葉を頂いたことがあるはずです。

逆に高いお金を出して、作った印鑑、専門家が見るとあまりに酷いでき、
しかし、ご本人は「このはんこを昔、作ってからずっと調子いいんだよ」など言います。

ちゃんとした印鑑と思われるものを注文して作る行為自体が重要で、自分にとって最高のハンコを手にしたという想いこそが運気アップにつながっているようです。

その助力として、印鑑ご注文の接客があり、印刻作業、印章のお引き渡しがあります。
このお店に印鑑を注文して良かったと心から思って頂くために。
当店では、縁起の良いと言われている知識の結晶が印相体の印鑑と思っております。

<印相体悪い噂こそがイイ情報>
印相体について、ネットで調べてみたところ悪い噂ばかりです。
一つ試しに見てみると、ネットで印相体の実印を注文したところ、なんと彫ってあるか分からず正しいかどうかさえ分からず、使う気になりません。
古印体など読みやすい字で実印を作っても良いでしょうか?
回答は、印相体には歴史がなく、など否定的です。

実は、手彫り印章店にとって、この悪い噂こそがイイ情報なのです。
この質問者のネットからの印相体の注文は、機械彫りの印相体でしょう。ダメだったので、他の書体で、また注文できるくらいの金額と思われるますから。
機械彫り店の印相体では、まともなハンコはできません。
篆書を知らないオペレーターさんが印相体のハンコを作ってしまうと、
文字を枠の外にはみ出させ過ぎて、文字として成立しなくなっていたり、違う字になっていたりします。
流れなく枠に付け、つまり唐突に枠につけるとバランスの悪い印影に見えます。
文字と文字を付けすぎると、なんと彫ってあるかわからなくなってしまいます。
単純に彫刻機メーカーの字、パソコンのフォントを配置しても、まともなハンコにならないのが
印相体なのです。
posted by 一日3本 at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 印相体職人養成講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月05日

2-2すべての道は印相体に通ず

印相体に関する歴史的資料は、見つけられず、これははんこ屋の空想印相体話です。
<昭和の印相体>
山梨県六郷町は江戸時代は足袋職人さん達の町だったようです。
足袋が廃れ、山梨の水晶にハンコを彫っていたこともあり、はんこの町に変わっていきました。
もともとある職人気質の町が、上手に方向転換したのでしょう。
販売方法として、訪問販売やカタログ販売、新聞広告による通販もありました。
全国展開です。

営業の仕方として、はんこ必要ありませんか?ではなく、
枠に文字がたくさんついているが開運のはんこ、
開運のはんこを作りませんか?の方が明らかに売れると思います。
効果的なセールストークです。
縁起担ぎが好きな日本人。
縁起が良いというものは、もともとは、誰かが思い付いた言葉遊びから来ているものも多く、
新しい縁起担ぎも受け入れやすい気質です。
枠に文字がたくさんついていると縁起が良いというのは、覚えやすく、人に話しやすいです。
今よりもたくさんのはんこを押す機会があり、
自分の名前が刻まれたものに縁起を求めるのも当然のことでしょう。

印相体というネーミングも素晴らしいです。
誰が考えたのでしょうか?
手相と同じようにはんこには印相があり、それを良く彫るのが印相体です。

印相体が流行るのも当然です。
流行れば、必ず真似た亜流ができ、
更には開運を強調し、法外な金額を請求する
悪徳商法、霊感商法も生まれてしまいました。

<昭和の印章組合>
昭和の時代、はんこ職人には、どうやってなったのでしょうか?
はんこの大型店で技術を覚え、独立という形が一般的だったようです。
また、山梨で字入れ、仕上げ彫りができる人は、東京、大阪などに出っていって、
はんこ屋を始めたようです。
そんな印章店の集まり、印章組合の組合員から印相の反対運動があったようです。
全国印章組合の会長さんが、今は亡き馬場印房さんの初代さんの時です。
その反対運動に対して、印相を静観するのも一つの選択としました。
一過性のものなら、消えてなくなり、
本物ならば、ますます流行り無視できないものとなるだろうという賢い選択です。

なぜ印相の反対運動が起こったのでしょう。
まったくの想像ですが
開運などと根拠のないものを印章と結びつけ、篆書をいい加減にアレンジし
印章の文化を壊すものだ。
悪徳商法、霊感商法とも結びつき、このままほっておけない。
これが表向きの理由。

ひとつの町に1軒か2軒の印章店がある時代、
機械彫りのチェーン店もネット通販もありません。
ネットがないので、情報も少ない中、
その町を生活圏にしている人たちは、すべて自分のテリトリーと
思っていたのではないでしょうか。
そこへ、訪問販売や通販で、自分のテリトリーを侵された感があったのでは
ないでしょうか。
インチキで、人のテリトリーを侵しやがってというのが本音ではなかったのでしょうか。
反対運動をしている人の店舗でも、印相体で彫っていたという噂があります。

もうひとつ、はんこをキレイに彫れる技術と印影をデザインする技術は別物です。
他の書体には字林、見本があり、それを見て、普通の彫れるわけです。
しかし印相体には字典がありませんので、どのように彫って良いか、分からないわけです。
また、篆書で彫った後に枠にあまりついてないじゃないなどと、クレームもあったのでは
ないでしょうか。
印相体めんどくさいが、本音だったのではないでしょうか。

当店では、初代の祖父は、印相体は篆書より彫る面積が小さいので簡単と言っていたそうです。
篆書系でも、世の中にない書体で彫っていましたので、印相体くらい簡単だったのでしょう。
余談ですが、今年初代の篆書で彫った印鑑をお持ちの方が、この書体の雰囲気で彫ってと
お孫さんのはんこをご注文頂きました。

初代の彫ったはんこを見て、上手い、
母がよくおじいちゃんの篆書には1本芯が通っていると言っていたのを思い出しました。
真剣に取り組み、印稿書きに時間をかけ、いつもより仕上げ部分を多くしてみたりしました。
合格点には達しましたが、1本芯は通りませんでした。
まだまだです。
なぜ1本芯が通らなかったがわかりました。以前は理由がわかりませんでした。
それは、真似て彫ったからです。
今回彫った篆書系の字は自分の字になっていないので、1本芯が通らなかったわけです。
印相体の字はたくさん、お彫りしているので、自分の字になっているので、格別に上手に彫れるのです(笑)

話が戻り
結局印相体ブームは、去らず、(開運)吉相体という、印相体の紛い物を作ってしまいました。
八方位を意識せず、篆書を伸ばして文字を枠につけた書体です。
そして酷いネーミング。真似し過ぎです。

東京の印章組合が昭和のしたことのひとつは、荒彫りの機械化の推進です。
幹部理事のお店から、率先して導入したようです。
ところが、完全手彫り、手仕上げ、機械彫りとこれまた、ネーミングの悪いはんこの作成分類を
印章組合が作ってしまいました。
少ないとも東京では、荒彫りは彫刻機が普通のことのはずが、それを否定するような分類でした。

次回は開運の本質から。
posted by 一日3本 at 22:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 印相体職人養成講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月03日

2-1すべての道は印相体に通ず

<前置き>
このブログを書くにあたり、印相体の歴史についてネットで簡単に調べようと、検索しましたが見つけられず、逆に印相体を否定する記事ばかりが目に付きました。

印相体の創始者がいると思いましたが思っている山梨県六郷町のホームページをいくつが見てもはんこの歴史については,書いてあっても、印相体の歴史についての記載をみつけられませんでした。
逆に六郷町のホームページなのに書体名を吉相体として、説明文では印相体として書かれているものまでありました。
吉相体と印相体は違うと思っているのですが。

書体見本は、ちゃんと手彫りされているところが多いものの、印相体は運気アップの思いを込めた書体などと説明されていますが、残念ながら、そんな気を感じられる見本はありませんでした。
これはあくまでも個人的感想です。

六郷町なのに有名なはんこの下請け会社、松碵社さんの書体見本を使っているところさえ、ありました。

印相学の本を紐解いても、印相体についての記載はなく、
文字の形、配置は印相家に任せましょうとなっています。

ここは、調べる専門家のまったりさんに、
印相体の歴史について書いてあるところを探してもらうしかありませんね(笑)

ということで、不確か情報、あやふやな記憶に基づき、更に想像を交えた
空想の印相体に関する記事を始めてみましょう。

<印相体の始まり>
印相体は、おそらく明治時代に、山梨県六郷町で生まれた日本独自の書体です。
円を八等分し、篆書体をもとに文字を伸ばしていき、
その八つの空間を埋めるように配置し、八つの方向の枠と文字を接するようにする書体です。
このことから八方篆書体とも呼びます。

印相体、開運はんこを全否定しているのが売りのサイトをうっかり見てしまい、でも、そこで、江戸時代に篆書の八方崩しという書体があり、偽造防止のために、読めないようにしたとありました。
確かに読めないと、同じように彫れないかも知れません。
どんな書体なのでしょうか?
否定さんによると、八方篆書体とは、まったく違うもので、そもそも八方篆書体など、書体として認められていないというようなことが書いてありました。肩肘張って、疲れないのかなと心配してしまいます。
否定さんのサイトに飛ぶと、八方崩しで注文できるのかなと思いましたが、よく見たわけではないですが、ごく普通の書体での注文だけのようで、ごく普通の書体見本でした。

ネットは便利なもの、八方崩しで画像検索すると出てきました。
なんだ、この書体知っています。
印影の見本の本の中にあり、いつかこんな風に彫ってみたいと思っていたものでした。
細い印相体のアレンジの一つと言っても良いくらいの感じです。
ハンコはコントラストで美しく見せるものです。

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文字が細いので、枠を太くすると、カッコいいです。

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こちらはあまり太さの違いが出ていませんので、文字の方も少し太く枠はそのままにすると、もう細めな印相体です。

たくさん枠に文字が接していて、現代の偽造対策にもなります。
難点は、ホントに読めないので、実印には向かないことです。
はんこ屋でさえ、なんと彫ってあるか分かるので、なんとか文字が分かりますが、もし印影だけですと、読むのにかなり時間がかかってしまいます。

篆書体をこのように大胆にアレンジすることをありとした、江戸時代の職人さん達に脱帽です。
誰が編み出したのでしょうか?

こんなに篆書を大胆にアレンジして良いということ、
文字と枠がたくさん撤して接していること、印相体発祥のアイデアにもとになっていたのかも知れません。八方篆書体が八方崩しの影響があったと考えたくなります。
ホントだったらいいな〜(笑)
想像です。
posted by 一日3本 at 22:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 印相体職人養成講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月23日

1-3印相体は一日にして成らず

2.隷書(れいしょ)
  小篆と同じ秦の時代に隷書は生まれました。
  罪を犯した程邈(ていばく)という男が
  獄中にあって、10年間かけて
  実用的で便利な美しい文字を作りました。
  それが隷書です。
  始皇帝はその文字が気に入り、文字の作者であるその男は罪を赦され
  隷書は広く使われれるようになったそうです。
  秦の篆書に隷属する意味から隷書と呼ばれたと言われています。
  
  はんこ的には隷書は横長に平べったくしてバランスが良い書体です。
  ですので、丸の中に、3文字漢字を彫る場合などオススメの書体です。

3.楷書 4.行書 5.草書
  楷書、行書、草書はほぼ同時期に、それそれ隷書をもとして作られた書体です。
  楷書が出来て、それを元に行書、行書をもとに草書と思いがちですが、
  この3つの書体とも隷書がもとになっています。

  草書は、印章の世界では、行書と草書の中間、行草体をたいてい使用します。

6.古印体
  印章によって始めて考案された書体です。
  出土した古い寺社印(主に隷書の銅印)等が永年の雨水によって腐食して
  刻文が欠け、意外な味が出て、素朴な文字に変わっていたそうです。
  日本独自な書体です。
  
  自分的には、古印体、今とても難しく感じます。
  どのように彫れば、他とは違う古印体と感じて頂けるか
  どのくらい、文字の欠けを作るべきか、答えが見つかりにくく、難しいです。

篆書の中には、鳥虫書(文字を鳥や虫の形に似せるもの)
懸針篆(文字の縦棒が垂れ下がり、しかもその先が細くとがって針のようになっている)
九畳篆(画数の少ない字については横棒を幾重に折り畳む)
デザイン的な書体が遠い昔からあります。
  
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2013年09月20日

1-2印相体は一日にして成らず

印章に使われる書体を印相体以外で列挙してみましょう。
1.篆書(てんしょ)<小篆、印篆、印章新体>
2.隷書(れいしょ)
3.楷書
4.行書
5.草書(行草)
6.古印体
FONT.JPG
(トレースで失礼します。画像クリックで大きくなります。)
これらの書体の違いをご存知でしょうか?

1.篆書
万里の長城を築いた秦の始皇帝が、文字の統一をはかり、
編纂されたのが小篆(しょうてん)です。
秦篆とも呼ぶようです。

その編纂のもととなったのがその前の時代の大篆(だいてん)十五篇という字典です。
この字典に記載されていた古文、籀文(ちゅうぶん)を大篆と呼ぶようになったようです。
大篆は象形文字の面影が残っており、おもむきがありますが、反面読みにくさもあります。
小篆は符号化され、大篆よりは読みやすさ、書きやすさがあります。

次に篆書は、印篆に移ります。
石に字を刻む際に、小篆では曲線が多く彫りにくいため、直線的になったものと想像できます。
印章にした場合空間をバランス良く埋めることを目的にしたと考えられる漢字のアレンジが
印篆にはあります。

篆書の増減法といい、主に横棒を増やしたり、減らしたり、
彫りやすさ、バランス重視で認められました。
屈曲法という線を畳む用にして空間を埋める仕方も編み出されています。
更にさらに、部首の位置を下から横に、横から下になど移動も許されています。
印章に使われている書体として印篆がもっとも多く使われてきました。

そして印章新体とは。
昭和21年の当用漢字制定以来、常用漢字に移行してかなりの文字が簡略化されました。
篆書としては出所のない漢字を篆書の偏やつくりの部分を生かしながら作ったのが印章新体です。
中国にはない漢字、国字も作ってあります。

余談ですが、昨日結婚を機に印鑑を注文しに来てくれた女性から「辻」は日本独自の漢字で
カッコイイと言っていました。
確かに国字の表記がありました。その隣にあった「込」も国字だそうです。

お札の中にある「総裁之印」は篆書でも印章新体と言っていいと思います。
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2013年09月19日

1-1印相体は一日にして成らず

はんこのことを知らない外国人さんに、印相体を説明しようとした時、まずは印鑑の中に使われる書体について、説明しなければならないことに気付きました。

機械技術の進歩により、パソコンの出力機としてハンコの彫刻機があり、パソコンのフォントなら理論上なんでもハンコとして彫れてしまいます。明朝体やゴシック体の印鑑まで存在してしまいます。
そんな印影をプロが見るとゴム印と思ってしまいます。

では、手彫りで明朝体は彫れないのか?
印稿書き、字入れはレタリングですので、レタリングで明朝体を書くことは可能ですから、
手彫りで明朝体の印鑑も彫れます。
しかし、技術的にできることと、実際するかどうかは違います。
もし、明朝体ではんこを彫って欲しいという人が来たら、あっさり、できませんと言います(笑)

ここでは、本来、印鑑に使われる書体についてのみ触れて行きたいと思います。
書体については2冊の本、井上淡斎さん著の「印海」と全日本印章協会発行の「改定常用漢字印章字林」を参考にさせて頂き、後ははんこ屋の想像です。

image-20130919092810.png

所詮日記ですので、書体に対してこんな考えの人が彫っているんだ程度にとらえて下さい。
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2011年06月14日

「澤」について考える

「澤」は、篆書体、印相体にしてもサンズイが変わるだけで、つくりは今の字とほぼ変わりません。

苗字の下に「澤」がつく人、結構います。
小澤さん、中澤さん、平澤さんなど「沢」の字より多い気がします。
印相体で2文字お彫りする場合、
縦でも横入れでも「澤」はなんの問題もなく、普通にして大丈夫です。
逆に「沢」はつくりに空間ができ過ぎて、難しいです。

下に「澤」のつく苗字でフルネームお彫りする場合、
右下に「澤」がくるわけですが、これが今回のテーマです。

下に「澤」がつく苗字、不思議と1文字目は画数が少ない字が多く、
印相体の基本はどの文字も同じ太さに見えることですので、
澤の字もある程度太くしなければなりません。
(同じ太さに見えるというのは、印影が同じ濃さに見えると言い換えるとわかりやすいでしょうか)

そうすると、「澤」の横棒の一番下の右側と枠のスキマがほぼ無くなります。
ほんの少しだけでもスキマをあけるか、
あけれなくても、縦棒が下に伸びている風にすれば、
文字として読めます。
澤0.JPG

ちょっと縦棒を内側にズラすと、無理なく、枠とのスキマを作ることができますが、
縦棒が中心からズレ過ぎると、バランスが崩れオカシク見えてしまいます。

そこで、上部分の縦棒はそのまま中心に、
下部の縦棒だけ、内側にズラしても、バランスは崩れず、違和感なく見れるのではないかと
思いつきました。

20代の男性、ご注文時、5千円くらいで実印を作りたいと言われ
「それは、うちでは無理だから。機械彫り店でどうぞ」と言ったにもかかわらず
説明を聞いて注文してくれました。
このしぶちかが通勤の通り道で、夜11時過ぎても何か作業をしているはんこ屋さん。
でもこの時間から頼むのは悪いと思って、土曜日に出直して来てくれたそうです。
これを聞いたら、気持ちが入ります。

ざっと書く段階で、ファーストネームに対して苗字の方がかなり画数があるので
「一」を通常より複雑にすると、それだけでバランスが良くなることを
一緒に実感して頂きました。
この方なら「澤」の試み伝わりそうです。

実際、縦棒の一部ズラしてを彫ってみると、全然違和感なく、
窮屈感がなくなり、良い出来栄えです。

受け取りの際
「この『澤』の部分だけ、ブログに印影公開してもイイですか?」
「ブログ書いているんですか」
「うちでご注文して下さる方の多くが、ブログを読んで、わざわざのご来店なんですよ」
「公開はどうぞ。何で調べるとブログが」
「しぶちかはんこ屋で検索してもらえば、出てくると思います。
 『澤』の字は、通常、上の縦棒と下の縦棒は真っ直ぐ?垂平?なのですが
 思い切って下の縦棒部分を意識的に大きく内側にして、
 全体としてはバランス良く彫れたのが、初めてことなので
ブログに書きたいんです」

「言われないと気付きませんでした。」
「自然でしょ。でも良く見るとズレているでしょ。
 こんなことを真剣に考えて、ブログに書く人は、まずいないので
 本気ではんこを作っていることが伝わり、
 特にデザイン関係の仕事の人には、伝わりやすく、
 そうやってお客様が増えるシステムなんだよ(笑)
 あんまり増えてくると、この人オカシイじゃないかブログ作戦に切り替えるんですけどね(笑)」
「じゃあ、ぼくのはんこも載るんですね」
「一文字だけだけどね」
澤.JPG

全体を見せるとバランスの良さが伝わるんだけどなと言い訳がましく(笑)

さあ、印相体職人のみなさん、バランスを崩して、逆にバランス良く見せる
高等テクニックです。
思い切ってチャレンジしてみましょう。
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2017年06月22日

黒水牛10.5ミリ丸について考える

実際に彫るサイズを考えて、印稿は、変えるべきなのでしょうか?
銀行印(またはお仕事用の認印)で、1番多いご注文が12ミリ丸、次が13.5ミリ丸、
たまに10.5ミリ丸です。

姓または名のみをお彫りする場合、12ミリ丸が自分中のイメージにあり、
印稿もそのサイズを念頭に書いている気がします。
12ミリ丸は、原稿のイメージ通り、
13.5ミリ丸は、印原稿より立派に伸びやかに彫り上がります。
自分としてはですが(笑)

10.5ミリ丸ですと、自分として窮屈感があります。
印相体の書体に限った場合ですが。

お得意様から3本セットを4名様分、ご注文頂いてこともあり、
5月は、黒水牛10.5ミリ丸を結構彫りました。
その時に、黒水牛12ミリ丸より、10.5ミリ丸の方が、
印相体の場合時間がかかっていることに気付いてしまったのです。

彫る技術がつたないと言われてしまえば、それまでですが(苦笑)
黒水牛10.5ミリ丸で、仕上げで失敗して、何度もやり直した経験が有りますので、
ゆっくり慎重に彫る癖があるのかも知れません。
そこで、10.5ミリ丸用には、印稿段階からサイズを意識して、
書くべきではないかと、彫り終わった今、思い始めたのです。

モチーフ入りで10.5ミリ丸は、形にならないので、
ほぼ受けなくなったことを思い出せ、はんこ屋さん(笑)

枠との接点が多くなる漢字でも、12ミリ丸では簡単なことが、
10.5ミリ丸では難しく、慎重に彫らないと、失敗してしまいます。
面積の問題です。

印材は、尺貫法が生きていて、1.5ミリ刻みにサイズがあります。
よく、「15ミリ丸と16.5ミリ丸では、直径は1.5ミリの違いですが、
面積が違うので、大きいと見栄えがします。」と説明しています。

この際、面積を計算してみましょう。

円の面積の求め方は半径×半径×3.14(円周率)ですよね。
あれ、円周率ってなんだつけ?
思い出せません(苦笑)
3.14…がゆとり教育では、3になってしまったことしか思い出せません。

ネットで、調べてみると、円の面積の求め方の教え方を伝えているページに当たり、
とても良く分かりました。こんな授業受けたかったな。
かい摘んで、円周率は円周÷直径、例えば直径4センチの円と
それを囲んでいる4センチの正方形を考えます。
半径×半径(2センチ×2センチ)、これの4倍が正方形の面積です。16平方センチ
3.14倍が円の面積なわけです。12.6.
4倍か3.14倍かの違いが、正方形と円の面積の違いだったんですね。
大きな角印を彫るのに、時間がかかるわけです。

10.5ミリ丸の面積は86.5平方ミリ
12ミリ丸の面積は113
13.5ミリ丸の面積は143.1
15ミリ丸の面積は176.6
16.5ミリ丸の面積は201
さすが、掛け算(笑)違いが、はっきりしました。
とともに、なぜ仕事が遅いか、このブログを書いていて、分かった気がします。
寄り道が多い(笑)

本題に戻り、普通に12ミリ丸用と、10.5ミリ丸用はできるだけ、接点数減らして、
10.5ミリ丸.JPG書いてみましょう。
八方位は、当然、網羅します。
今更ながら、サイズと印稿の関係を見直したはんこ屋でした。
posted by 一日3本 at 21:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 印相体職人養成講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月17日

ハングル印相体

日本の国立大学(東京ではありません)に弁護士さんを目指して
留学している韓国人の男子学生さん、
時間と交通費をかけて、当店にご来店頂きました。

これから大事な試験が始まるので、その試験の申し込み票に押印するために
良いはんこを作るためです。
なぜ、当店かというと、その大学の教授に当店を薦められたそうです。
しかし、その教授のことは、よくわからないまま。
うちではんこを作ってくれた方なのか、
その大学の教授の名刺を作ったことがあるような気もしますし、
ネットで検索してくれたのか、
まったくわかりません。

でも、この留学生さんの気持ちが嬉しいので、気持ちが入ります。
日本人の法学部の学生さんで、こんな例はありません。
日本で弁護士資格を取り、韓国でも弁護士資格を取るのが、目標だそうです。

少女時代好きなので、いま韓国人が全般的に好きなので
余計力が入ります。
いくつかざっと書き、デザインも上向きを意識したものに決まりました。

少女時代好きで、ハングル語を本で学び始めた話をして、
ハングル語で印相体のはんこを彫ることが目標という話をしました。
それには、ハングル語の書体集が欲しいので、どうやって手に入れたら良いのか相談すると
PCにいくつかは付随しているとのことです。

読めなかったペットボトルに書いてあった行書のようなハングル文字も読んでもらいました。
こういう芸術的なものは、パソコンにはないそうです。

この留学生さんのためにできることは、あと画数を見ることくらいですので、
画数を見ると『所信を遂行』とあり
更には接点数を加えた印鑑の画数見ると『所信貫徹』と出ました。
この方は、きっと自分の想いを遂げることができる人なんだと思い
ちょっと安心しつつ
とても、とても気持ちを込めて漢字でフルネームでお彫りしました。

受け渡しの時、まず初押しと、民法の教科書にキレイに押せました。
このあたりも、日本人より日本の文化を理解している気がします。
画数のことも説明し、無事受け渡し終了。
で、はんこ屋としては、ここからが本番です。(笑)

「これ、ハングル文字で印相体風に書いてみたんだけど、
 読めるかな?」
「あっ、読めます。2行でソニョ シデ。
 少女時代ですね」
「読めたか」
「とても美しいです。
 もし直すとしたら、デが母音と子音がくっついてしまっているので
 上がだけ離すと読みやすくなります。
 あと、これは私見ですが、母音は狭く長い方がカッコイイと思いますので
 (デを)狭くすると、いいと思います
 これでも十分、うつくしいですけど」
「ありがとう。
 今日取りに来ると電話があったので、慌ててかいたんだけど
 読めることがわかって、良かったよ。」

この方とは、弁護士さんになった時には、職印を作りに来てねと
約束して送り出しました。

ハングル文字を印相体にする時の注意点は、
日本語では、普通のアレンジでも、ハングル語では、違う字になってしまうことがあることです。
忘れないうちに、ちょっと直して書いてみました。

左が書き直したもの、右が最初に書いたもの
ソニョシデ.JPG

書き直しの時、ジェシカさんの写真を見て、膝から下が、ものすごく長いことに気付きました。
少女時代メンバーのはんこ彫りたいな〜
ユニバーサルミュージックと領収証書いたことがあるので、可能性ゼロではないのですが
本人たちが来ないと彫りません(笑)

posted by 一日3本 at 11:30| Comment(2) | TrackBack(0) | 印相体職人養成講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月12日

『山』の印相体

『山』の字は、苗字に良く使われています。
印相体の山の形は、こんなところでしょうか。
yama.JPG
通常は、Aのような形でお彫りします。
バリエーションとしては、B、Cがありますが
Dは×見えるのでこの形では彫りません。

横入れの場合は、左右どちらでも、ちょっと摘むようにすることで、
八方位のうち『山』担当部分を網羅することができます。
ざっと書くと
yamayama.JPG

問題は縦入れで下が「山」場合、
通常は枠の下部分に文字を沿わせれば良いのですが。。。


『変わり彫り』さんが来店されました。
同世代の男性で一度飲みに行ったこともある、お得意様です。
今回は、息子さんにちゃんとしたハンコを持たせたということですが
印影については、ノープランでやって来ました。
まあ、普通はノープランが当たり前ですが(笑)

もう何本も作って頂いているので、
息子さんのものと、特徴付けたいところです。

はんこは、ちゃんとしたものを持たせたいという、立派な親心です。
色々な場面での使用が考えられますので、
苗字で縦入れにすることにしました。

息子さんの話や写真を見せてもらいながら、ざっと書き、
イメージをかためていきます。
直線的な構印相体にして書いているうちに、
どうやって、枠の下部分につけるかが問題になりました。

あっ思いついた!野球をしていた時期があるとお聞きしましたから
「ここ、ホームベースにできますよ。
 通常は枠に沿わせてつけるのですが、
 直線的にしたいので、ホームベースの形は、どうですか。
 いいこと思いついちゃったな」
「ホームベースは、ちょっと。今は、野球から離れているので」

えっせっかくの思いつきが、その時頭が回転、そうだ、亀甲模様。
「では、こんな風にして縁起ものの亀甲模様は、どうですか。
 あとは、未歳を意識して、くるっとして。
 人生、角張って生きていても丸みも必要だという教えです(笑)」

ということで、新しい『山』の形を編み出しました。
近未来的と好評です。
yamak.JPG

『変わり彫り』さん新たなブックマークが必要ですね(笑)
ありがとうございました。

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2009年03月05日

封印

枠が欠けるなど何らかの理由で、印鑑を作り変えた場合、
以前に使っていたハンコをどうするか、という問題が発生します。

印相学では、例え使用しなくなっても、
そのままでは、前のハンコの影響を受けると考えます。

そこで必要なことは、前のハンコの封印です。

別に難しいことはなく、
清潔な紙(和紙など)で前のハンコを包めば良いのです。

お金をかけずにできる封印方なので、気になる方はお試し下さい。

その後、自然な物は自然に帰すということで、
どこそこの方位に埋めるなどありますが、
現実問題として埋めるような土地をお持ちの方は、
なかなか東京では、見当たりません。

神社のおたきあげに出すと良いのですが、
ゴミの問題で受け付けないところもあるようです。

10月1日は、はんこの日で、
全国の何箇所かではんこ供養が執り行われます。
作り直したはんこ屋さんにお願いして
供養に出してもらうのも良いでしょう。

念のため、他人に預ける場合は印面を紙ヤスリで擦るなどして、
印影を変えてしまいましょう。

今まで、封印について書いてこなかったのは、
経験値がないからです。
自分にも経験がなく、お客様からその効能を聞くこともありません。
正直、効果がわからないのです。

しかし、このところ前の印鑑について聞かれることも多く
気持ちの問題と考え、あえて書いてみました。

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2008年10月24日

印相体職人養成講座9

<姓と名のバランス>
日本の名前は、姓と名の文字の数がバラバラで
姓でも1文字から4文字(勅使河原さんなど)くらいまで色々、
名も1文字から3文字くらいでしょうか。
戸籍法では、文字数の制限はないようですが、よく知りません。
日本国籍でも、カタカナで長い名もありえます。

とにもかくにも、一番多いのは姓2文字、名2文字でしょう。
これが基準になっていますので
それ以外のかたは、色々な場面で、バランスが取りづらいと
なんとなく、思っている人が多い様です。

フルネームで印章を作る場合、右に姓、左に名が基本です。
印鑑では、どのような姓名がバランスをとるのが難しいかというと
文字数の違いよりも
姓全体の画数と名全体の画数が、かなり違う場合です。
特に横棒の数の違いが難しさにつながります。

例えば「田中真理子」さん、
姓が横棒5本、名が真6本ち理5本子2本で13本。3倍近くです。
数え方は適当です(笑)
印相体にしても、それほど変わらないので目安で考える場合は
適当な数え方で十分です。

印相体では、文字の太さを全体で同じように見せるのが基本ですから
このようにバラつきがある姓名は、
画数の多い側の文字の太さが基準となりますので、
文字数の少ない側、例では「田中」さんが
細めで空間が出来てしまいます。
このことは、ある程度は、しょうがないことです。
対策としては、印象として、同じ太さになれば良いので
「田中」さんを名よりもやや太くする、
「真理子」さんはなるべく、横棒が少なくなるような字を使い、
「子」をやや右、中心に寄りにすることです。

ところが、良いことを思いついてしまいました。
きっかけは渋谷区に印鑑登録をする実印に家紋を入れたものを
彫ったことです。
家紋を中心に入れ、姓2文字名3文字をお彫りする時に
右側に姓、左側に名という束縛から解放され、
家紋を中心に、ほぼ5等分に入れると
あら、いい感じ。
(家紋入りの実印、区役所で担当の方が後ろで
「名前はちゃんと彫ってあるよな」と検討している
 様子だったそうですが、無事登録できました。
 渋谷区役所大好きです)

家紋がなくても、
文字数で等分気味にレイアウトすると
窮屈感がなくなり文字がいきいきしてくるのではないかと
思ったのです。

このブログ用にざっと書いてみました。

mariko.JPG
左が普通のレイアウト、右が等分法。

何かサンプルでも彫れば良いのですが、
見本を彫る時間があるのなら、
実際の注文品を1本でも多く彫った方が良いので、
そうもいかず、姓と名でバランスの難しい名前の方が
注文に来るのを待っていました。
一見さんではなく、できたら、すでに知っている方を。

願いはかない、とうとう来ました。
姓1文字名3文字で、名に横棒いっぱいでかなり難しく、
今年の春頃にざっと書いた時には、
「姓名で彫るのは難しいから名だけの方がいいかな」と
言っていた人です。

「アイデアがあるんです」と姓をやや大きくして
ほぼ4等分にしてざっと書いてみると、
初めてこんな風に書いたのに上手です(笑)
お客様も
「姓だけ大きいと、その家に束縛されているようですが
 これだと、姓だけが目立つのではなく
 姓、名が一体となっていて、とても素敵です」
「ぼくも、つい最近、姓は右、名は左の束縛から解放され
 自由になったんです(笑)」

これで、どんな姓名でも大丈夫とさらに胸をはって!

印相体職人を目指している人は、
是非、この等分法を試しに書いてみましょう。
○を書いて、円の中心から文字数の等分に近いガイド線を引けば、(少ない方をやや大きめ)
きっと書けるはずです。
でも、かなり難しく、上級者用です。
まずは、
普通のレイアウトで修業をつんでからのチャレンジが良いようです。

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2008年10月08日

印相体職人養成講座8

<印相学は統計学>
名刺のご注文だけで、
まだ一度も当店では印鑑のご注文がない60歳代の男性の方から
「今度会社印を新しく作る予定なんだが、どのくらいかな」
「本柘の3本セットで5万円くらいで、納期は1週間くらいです」
「4本作るんだよ。
 大切な書類を封筒に入れて封をした時に押すものも」
「『緘(かん)』というゴム印ではなくて、
 彫ったものを使うんですか」
「設計事務所なので、大切な書類はそのようにするんだよ。
 象牙でどのくらい」
「4本ですと50万くらいですね」

「そのくらいは、やっぱりするね。
 1997年に象牙で会社印4点作った時、
 104万円払ったことを覚えているよ。
 学芸大学にあったお店で、今はもうないけれど」
「4本で104万ですか。いいな〜(笑)
 バブルで、ハンコの値段が一番高い頃ですね。
 印章組合から最後の標準価格表が出たのが、
 ちょうどその頃です。
 その後は機械彫り店が増え、
 価格だけで判断されてしまうので、
 うちでもその当時よりは価格を下げました」

「はんこ道楽で、実印も気に入るまで4本作ったよ。
 4本目でやっと気に入った実印ができたよ。
 3本目は、とても良い印材だからと象牙の横目を
 その学芸大学のお店で勧められて作ったんだが
 すぐに欠けてしまって。横目の象牙は弱いね」
「よくご存知ですね。ほんと弱いですよ。
 でも価格的には、一番高いのです。
 絶対ススメませんが、たまに占い師さんに聞いてきたとか、
 彫り直しで持ってくる方がいます」

「人間どうしても、はんこを押すときにどちらかの方向に
 力が入る癖があって、そちら側が欠けてしまうんだ。
 横目は枠を太く彫った方がいいよ」
何も答えないと
「やっぱり、枠を太くするのいやなんだ。
 ぼくの知っている範囲内の話だが、
 枠が太いはんこを使っていて成功しいる人は知らないよ」
設計事務所の方なので、印鑑を見る機会が多いのでしょう。
「そうなんですか。
 父は印相学は統計学で、
 うまくいっている人の印鑑が良い印鑑と言われ、
 今、印相体が実印、銀行印の主流になったと説明していたんです。
 まさにこれに当てはまります」

「知っている範囲内での話だが。
 春くらいに会社印御願いしにくるよ」
「お客様のようにはんこの事を良く知っている方が、
 どのような印鑑を気に入っているか、気になりますので
 是非、機会があった印鑑を見せて下さい。
 勉強になりますので」
「色々はんこのことでは、失敗もして、詳しくなったんだよ。
 実印は、本当に気に入っているんだが、
 良い象牙だけど会社印の彫りの方はいまいちかな。
 まあ頼む時には、持ってくるよ」
「お待ちしております」
この方のお顔を良く見ると、すごい福耳でした。

きれいな銀行員さんが銀行印をご注文の際
「部署的にお客様の印鑑を良く見るのですが
 ホントに様々な印鑑を使われていまして
 でも、資産のある方は、しっかりした印鑑を使っていることに
 気付きまして、
 自分もしっかりした印鑑を使っていこうと決め、
 今日、作りに来ました」
「そうなんですか。いいことを聞きました。
 父は印相学は統計学といっていました。
 既成の印鑑を銀行印にしているようでは、ダメということですね。
 まあ、余裕があるから印鑑もちゃんとしているのか、
 ちゃんとした印鑑を使っているからこそ余裕があるのか、
 微妙なところですが(笑)
 まあ、細かい点まで気を配る重要性の表れですよね」
「そうなんですよ。
 ここのお店のことを妹に聞いて、
 妹が頼んできてあげると言われたのですが、
 職場から家へとは逆方向だったのですが、
 自分で頼みたいと来たんです」
「来て頂いた方が、その人のことを想って彫れますからね」
「来てみて、妹がいいといっていたことがわかりました」
「おしゃべりなことですかね(笑)」
 
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2008年10月07日

印相体職人養成講座7

<『印相学の知識』を読んで2>
印相学に限らず、運命学は東洋思想の根幹である
陰陽観、五行観、三才観によって構成されているそうです。

気になったのは三才観(さんさいかん)で
「天」は父であり、「地」とは母であり、
この天と地のあいだに子供の「人」があり、
三才が成り立つわけです。
印章の場合でも、天・人・地の三才をととのえることを
もって正しいとします。
それは、実印・銀行印・認印の三つが正しく備わったことを、
三才が正しくととのったという意に解します。

初めて、いわゆるハンコの3本セットに意味を見出しました。
認印は、職業・職種によっては使わない方も多いので
実印と銀行印の2本セットで十分と考えていました。
使わないハンコを彫りたくないんです。

でも、印相にこだわる方には3本セットをオススメしてみましょう。

このように本の前半部分を読んで考えていました。
ところが「吉相印護持秘法」で守護判(実印)、身代判(銀行印)
仕事判(認印)、好運判(家庭印)を
欠かすことなく備えることとあります。
3本セットのはずが4本に増えています。

ここに至りこの本に対する違和感をはっきり感じました。
どのような印章が良い印鑑か
良い印鑑はどのように作成すれば良いかという視点からではなく、
どのような印章が悪い印章か、
個人個人で事情は違うのだから印相家に相談すべきだという視点で
書かれてことによる違和感とはっきりしました。

陰陽に説明、八方位の意味の説明で中盤を過ぎると
なぜか印章の知識と歴史の話になり、
印相学の知識ではなくなっています。

ちょっとがっかりしました。
しかし、陰陽観、五行観、三才観は知識として
覚えていた方が良いのですが、
まだ修得していませんので、うまく書けません。

父が言っていた印相学は、統計学のように考えて
良いものが残っていくという考えの方が、
今の時代に合っている気がします。
その残っていくものが、その思想に合っている場合が多いのでは。
切れ味悪く(苦笑)

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