2017年07月05日

狛猫?

2度目のご注文の女性、モチーフ入りの銀行印のご注文です。
「モチーフは、狛犬ではなく狛猫をお願いします」「はあ」
猫の写真を2枚見せられます。
座って口を開けている猫と伸びをして口を閉じている猫です。
「これで阿吽で、ネコを狛犬風に。はんこ屋さん上手じゃないですか」

上手なのは絵を描くことではないんだけれど、無茶言うなと心の中で思います。
リピーターさんなのと、手土産を頂いているので、ノーガードです(笑)

本来絵の上手な人ならば、これで阿吽の猫のイラストを描けるはずですが、はんこ屋にはその能力はありませんので、写真の猫の形に渦巻きを加えてしっぽを狛犬風にするとそれらしくなることに気付き、ざっと書きました。

本番に臨み、やはり小さな丸の中にこれを収めるに、多少猫の形を変え、これで阿吽とわかるのかなという小ささですが、本人が阿吽を意識していると分かっているからいいでしょ(笑)

とにかく、完成しました。
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大変だったな。


受け取られた後に、とてもとても美味しいフルーツが送られて来ました。
ありがとうございます。
頑張った甲斐がありました(笑)
posted by 一日3本 at 10:14| 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月19日

これがこうなる

ジョンレノンさんが使っていたギター、リッケンバッカーを銀行印に入れて、大変気に入って下さった方が、当店を勧めて下さいました。

その美容師さんが以前デザイナーに発注してできた家紋風のロゴがこちらです。
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「晴やか」さんなので、晴という漢字と矢と梅の花が用いられています。
名刺を見せて頂きましたが、白抜き部分が小さいのが気になりましたが、ここまでデザインできるということは、もっと大きなものが本来の大きさでそれに合った白抜き部分の大きさと考えられます。

今回のご注文は
この家紋風のロゴをベースに、領収証などに押すはんこです。

質問してみます。
はんこで、白抜きの細いラインは難しいので、花はラインで構成することになります。


左下のこれはなんですか?
矢です。
なるほどね。
でも矢には力があるので、
下向きではなく、
上向きにした方がいいですよ。
いちいち、うるさいでしょ(笑)

そうして出来上がったのがこちらです。
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元のデザインがなければ、こんな風に出来上がっていません。
最初のロゴデザインをしたデザイナーさんに拍手を。
posted by 一日3本 at 12:25| 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月30日

稲荷神社

穏田神社(おんでんじんじゃ)さんは、近くの小さな神社で、昔、原宿のことを穏田と言っていたそうです。
2年前に御朱印用のハンコを頼んでくれました。
年末に、その宮司さんがご来店、併設の稲荷神社さんの御朱印用のハンコを作りたいということです。
前回は昔、他で作った見本がありましたので、それに準じてお作りしました。
今回は、見本がないので、比較的自由にできます。
柔らかい篆書と集める縁起物の渦巻きでアクセントを入れた篆書と2種類書き、選んで頂きました。
当然、はんこ屋は渦巻きアクセントをウチらしさがあると勧めました(笑)
オススメ通りとなりました。

いつまでに、欲しいですかと聞くと年内。
えっ年内に欲しい人を断って大分経つのに。
できたら年内にして頂き、もし、年内間に合わなかったら、ごめんなさいとして、お受けしました。
リピーターさんに優しくです(笑)
無事手書き版下の角ゴム印完成。
新年から使われるようです。
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では、皆さま、ありがとうがたくさん言える一年となりますよう、お祈り致します。

posted by 一日3本 at 16:43| 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月09日

恵比寿さんと鯛

はんこ屋職人がお休みな日曜日、以前個人のはんこをご注文頂き、気に入って頂いた方々が、今度は仕事で使うはんこを注文したいと来店されました。
屋号が「えびす」なので、恵比寿さんとか鯛とかの入ったモチーフ入りで2本欲しく、日曜日しかなかなか来店できないので、後はメールで打ち合わせてと、いとこに言われてしまいました。

メールのやり取りでざっと書いたものを見せたりしないのだけど、リピーターさんだし、どうする?と思いつつ、外側に屋号内側に名刺に入っている恵比寿さまと、内側にえひすのひらがなと鯛の2種類思い付きました。

メールは面倒だなと思っている間に、1カ月経ち、さすがにメールしないとというタイミングで、ご注文したい2人が平日の夜にやって来てくれました。

メールしなければと思っていたところで、構想は出来上がっていますとざっと書き始めました。
意外と恵比寿さん、上手に描けちゃった(笑)

七福神にちなんだ名前で、仕事を展開していく構想があるそうで、次は大黒天の予定と言われたのですが、

「弁天さまは?」

「まだ構想にありませんが」
「えっ弁天さま、彫りたいな。」
神さまであっても、女性格希望です(笑)

はんこを彫るのは意外と上手なので(笑)
納得の出来上がりです。
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posted by 一日3本 at 21:54| 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月03日

昔の職人さんのできたことは

男性が篆書の八方崩しで、はんこを作りたいと来店されました。
「八方崩し、聞いたことありますがなんでしたか?」
「以前こちらのブログで書かれていて、この記事ですが」
「これは印相体なら色々なアレンジができて、八方崩し風にも書けましたというものですね」
八方崩しで画像検索すると、その書いた画像まで出てきますが、本来の篆書の八方崩しとは違います。
「初めての八方崩しの注文です」
「できますか?」
「昔の職人さんができたことですから、できますよ」
「実は他でできないと断られていて」
一人の天才職人さんだけができたわけではなく、八方崩しでも作風の違いから何人もの人が作れた分かる書体ですので、自分ができないわけありません。

そして えん印相体を八方崩しに変えようとざっと書き始め、そのお客様の予定を変更してもらいながら、1時間以上書き、やっと近くなってきました。
目処が立ちましたので、後は出来上がりを楽しみにと接客終了。
なんだか迷路みたいで分からないけど、よくよく見ると文字になっているというのが、面白いとの注文です。

印稿を書くにあたり、まず昔の篆書の八方崩しの見本を見てざっと書いてみます。
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書いてみてわかったことは、篆書の屈曲法を用いて、線を折り曲げて空間を埋めているだけ。なので、何人もの職人さんができたのだなということです。
しかし、決して簡単ではなく、印稿を書くのも彫るにも時間がかかりました。

受け取りの時、大変気に入って頂き、わざと文字として分かる部分を2か所作ったことにも気が付いて頂きました。
「八方崩しで彫るには、どんな印材でも18ミリ丸以下なら10万円。
1日仕事になるのでと言っていいですよね。」
「いいと思います」

印稿の公開の許可を頂きました。
これが書いた印稿です。
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昔の職人さん、凄いな。
やったことのないことは、できないなどと諦めずに
今の職人さん達もがんばれ。
posted by 一日3本 at 16:13| 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月21日

こんな はんこは 彫らない(笑)

長いお付き合いのお客様がいます。
最初にお会いしたのは
その方が会社で営業の仕事をしていた頃、仕事帰りの夜遅い時間でも
印刻作業のために開いているので、モチーフ入りの印鑑の存在に気付き、話かけてきた時です。
その後何回か話しているうちに、会社を辞めるタイミングで、鳳凰をメインにしたはんこをお彫りしました。

その方は東京を離れ、地方で恋におち、そしてその恋は終わり、東京に戻ってきて、資格を取る修行を始めました。

資格を取り独立をと考えている時に、その資格団体のはんこを注文して下さったり、
友人にプレゼントのはんこを注文して下さったりして、人生の節目節目で現れて、ちょっと話をするよく知っている人です。

とその団体のはんこを彫った時にとても彫りにくい、
知っている人からの注文でこんなに彫りにくいなんて?
余談ですが、赤ちゃんのためのはんこは、とても彫りやすいです。

その後その方は独立して、お師匠さんから離れて、新たなビジネスパートナーも現れて、また新たな組織の印鑑を注文してくれました。

モチーフをお聞きしても、はっきり決まってないと言うので、ここは鳳凰でしょうとこちらからうっかり提案してしまいました(笑)
会社の代表印の内側の丸を鳳凰にすることを思いつき、ザッと書くと
「ヤタガラスのように3本足になりますか?ヤタガラスは太陽を表すので、これで太陽と月になるので」
「足を3本付けるのは出来るよ」
すごく凝ったはんこになりましたが、難しい感はなく、大変でしたが、素直に集中して彫れました。
鳳凰100.jpg

次はどんなタイミングで現れるか楽しみです。

基本、知らない人にこんなはんこは彫りません。
甘いものが好きで、きれいな人に弱いですけど(笑)


posted by 一日3本 at 22:39| 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月03日

鳥篆書をベースとした

ネットからご注文され、既に受け取られた方が東京出張の際に、お店に立ち寄ってくれました。
ただ、おしゃべりに来てくれたわけではなく、ネットからは注文できないモチーフ入り印鑑を注文されに来られたのです(笑)

それも、ご希望が以前お彫りした鳥篆書をベースにした印相体です。
辛かったことは、直ぐに忘れてしまうタイプなので、鳥篆書のことは、すっかり忘れていました。
鳥篆書で画像検索してみると自分が彫ったものが比較的上位に出て来ました。
こんな感じなんだとそれと、他にも書いたものでイイ感じのものがありましたので、それらを参考にして、ざっと書きます。

普段なら、しゃべりながら、ざっと書けるのですが、無口になって、集中しないと書けませんでした。
で、いとこにほら、しゃべってと言ってみたのですが、話を聞くタイプなので、空間が埋まりません(笑)

印相体が好きなのは、空間を埋めたい気持ちが強いからでしょうか?
縄文土器も空間を埋めたい願望から身近にあった紐で、模様を付けたのではないかというのを最近読みました。
鳥篆書も遊び心に溢れたものです。
昔の日本人をリスペクトしながら
無口で取り組んで、なんとかざっと書けました。

本番は、より真剣に自分が以前お彫りしたものをみると、あれ鳥ではない部分があるのに気付きました。
遊び心を強化し(笑)、龍部分も作っていました。
ということで、龍部分も作り完成。

はんこをお送りすると、思った以上の出来と喜んでもらえました。
印影公開をお願いしてみると、自分だけでなく、皆さんにも楽しんでもらいたいと、許可を頂きました。
鳥てん100.jpg
画像を保存する時に鳥篆書ベースなので「鳥てん」とすると、なんか美味しそうになりました(笑)
posted by 一日3本 at 10:04| 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月27日

キャバリアのために

ディズニーアニメのわんわん物語が好きです。
子育てを終え、仕事もこれ程までに忙しくなくなくなりましたら、キャバリアを飼おうと思っていました。
ところが…

近くで働いていた綺麗な人が結婚し、しばらくしてから、ハンコを作りに来てくれました。
渋谷にほとんど来なくなり、なかなかはんこ屋に来れなかったそうです。

モチーフはお飼いのキャバリア。
ここで気付きました。
はんこは一色の世界。
キャバリアは茶色の毛の所に黒い目があります。
茶色と黒があって成り立つわんちゃんです。
白目にするのもヘンだしどうする?
白い毛と茶色の毛の位置を逆にして欲しいよ〜(笑)
仲良しの人でなければ、無理と言えば済むことですが、仲良しでかつ、綺麗。
なんとかやるしか、ありません(笑)

ということで、自分としては、たまたま上手く、彫れたという感じで出来上がりました。
もう、キャバリアを飼う夢は止めました。
飼えるようになった歳に、キャバリアを彫れるとは思えないからです。

出来上がってから受け取り来るまでに再び時間が経ちました。
そして、先日やっと取りに来てくれました。

いかにキャバリアの目を彫るのが大変で、それで将来キャバリアを飼うのを止めたと話そうとしたところで、
実は先月、このキャバリアが亡くなりまして。
えっ、…生きているうちに彫り上がっていたのに。。。
やっと少し気持ちが立ち直ってきて、
ですので、このはんこ、より宝物になりました。

もともと心臓が悪かったそうです。

キャバリア100.jpg
ほんと細かいですね。
ネットから頼める文字をネコにするのと、全然違いますね。

まあ、作っているものが違うので、いくら流行っていると聞いても気にならないですね。

それにしても、分からなくても、生きているうちに見てもらいたかったです。
そんなことを考えていると、
小さくて、綺麗なこの女性がキャバリアに見えて来ました。
わん︎
posted by 一日3本 at 10:05 | TrackBack(0) | 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月18日

職人は自分の時間を売っています

渋谷区観光協会さんにデザインした「渋谷」と「原宿」のシャチハタ記念スタンプを寄贈しました。
お金をいただいていませんので仕事ではありません。

今日紹介する印鑑はもちろんお金を頂いています。
一日で彫り上がりませんでした。
仕事としてした時と寄贈の違いをご覧ください。

集100.jpg
なんか見たことあるモチーフがいろいろとお思いの方、しぶちかはんこ屋通ですね(笑)
干支などのモチーフは以前お彫りしたことのあるもの、梵字を印相体風に彫るのも以前したことがあります。
で、100万円とは言えませんでした(笑)
お客様の名前を真ん中に入れ周りをモチーフで囲むのは初めてです。
どうです。みなさんもこんな印鑑、欲しくなってきましたか?

posted by 一日3本 at 22:30 | TrackBack(0) | 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月15日

ブーメラン

はんこ屋の特徴は、その印刻する文字にあると気付いていますので、こんな一見さんからの問い合わせの無理は聞きません。
年配の男性から手書きの(枠についていない)マークを彫って欲しいと言われ、あっさり出来ませんと答えました。
名前プラスマークならお受けしますが
マークだけなら、うちに注文しなくていいでしょう。

次に川か海に流す紙に押すようにお地蔵さまを彫って欲しいと言われました。
一日10万円の商品が作れる職人にイレギュラーなことをお願いすると、初めてすることには、練習が必要ですから、1日で1本で、小さいサイズでも10万円になります。
手彫りだからねと注文されずに帰っていかれました。

一方、仲良くなったお客様の無理は聞きます。
変わり彫りさんは、他店で昔作った横書き(左から右)2行の実印を持っています。
なぜ、横書きなのか、謎です。
はんこは右から左に読むものだからです。

たくさんのはんこをご注文いただきましたし、飲み友達なので、
会社で使う認印をご注文頂いた時に、他の人には、絶対しない横書きでお彫りしましょうと言いました。
そして、飲み会の時に付いた呼び名をこっそり入れ込みました。
何もかも特別なのに、普通っぽいはんこです(笑)

変わり100.jpg
posted by 一日3本 at 21:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月13日

声優のたまごちゃんのために

前からのお客様の声優のたまごちゃんから電話がありました。
覚えてますかと聞かれましたが、もちろん覚えています。

以前、たまごちゃん飲み会遅れて参加ということでしたが、
当時iPhoneの電波状態が悪く、たまごちゃんのメールがその飲み屋さんで受信できず
結果、すっぽかしてしまったことがあります。
そのことがずっと心に引っかかったままでした。

そんなすっぽかしてしまったはんこ屋に電話してきてくれ、
嬉しいかぎりです。
何かコラボと言われましたが?ぴんと来ません。
でも借りがあるので、なんでも言うこと聞きますよと答えました。
そして飲み会に御招待。
今度はなんとか参加して頂けました。

いくつか声のお仕事はしているものの
アニメの声優には辿りついていないので、声優たまごちゃんの名称でまだ良いそうです。

Peace Loveというユニットの一員で、それの縁起の良いはんこを作って欲しいということです。
サイン色紙などに押す場合を考え、手書き版下のゴム印で作ることにしました。
お仕事運アップで一番上を矢印にし上に昇っていく思いを込めました。
2.5次元を表すために、ハートを3つ入れてみました。

そして、今日受け取りに来ました。
「あれ、一人マネージャーさんは?」
「急な打ち合わせで来れなくなりました」
はんこ屋さんに無理なお願いしたら、手土産持ってくるものですよと
マネージャーさんに甘いもの要求するつもりだったのに(笑)
しょうがない。今日は13日金曜日で仏滅。
思い通り行かないこともあります。
「今日は13日金曜日で仏滅。こんな日に受け取っていいの?
 和も洋もダメだけど(笑)」

月島未央ちゃん、いつか夢が叶いますよう、応援してます。
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posted by 一日3本 at 20:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月26日

鳥篆書風

最近ご注文頂けるのは、リピーターさん口コミさん、本物志向のお金持ち、業界の人、鴨居先生のファンで、普通の人よどこに行ったという感じです。
口コミさんの中には、
銀行員の方がうちで作った銀行印を登録に来た人にどこで作ったか聞いたという以前からのパターンに加え、
不動産屋さんもお客様のはんこを見て聞いて来たというのが加わりました。
会社で事務と言っても、よくよく聞くと、
出版社だったり、CM関係の会社だったり、なんだかなと思います。

そんな中、鴨居先生のファンの方からはコンスタントにご注文頂けます。
でも、珍しい職業の方ももちろんいます。

最初は何も言わず接客の途中で、鴨居先生のマンガで知ったことを告白。
更には「鳥篆書風にできますか?」とわがまままで言い出しました。
まったく鴨居先生のファンは、とちょっと思います(笑)
「鳥篆書って知りませんけど、烏文字みたいなのかな?
 それをするとプラス料金かかりますよ」
画像を見せてもらい、これはイイけど、これはダメと、イイ方を参考に
鳥篆書風?印相体でざっと書いてみます。
3回書くとまとまってきました。
「慣れてきてしまいました。上手でしょ(笑)」

更に上手になって完成。
鳥と龍的になってしまいました。
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「これ、私の好きなパン屋さんのものです」

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ワインに合うと思われるものを頂きました。
ごちそうさまです。

鴨居先生、ファンの皆さんが続編を楽しみにお待ちですよ。
posted by 一日3本 at 09:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月08日

象牙の目無しでできること

「象牙の目無しですと何か違いますか?」
「細かい部分も彫りやすく、且つ強いので、例えば龍のウロコ部分にアルファベットで名前を入れることが、出来たりします」
「そうなんですね。彫りやすいのなら目無しでお願いします」
そして、1カ月後目無しを選んで頂き、デザインの打ち合わせ。
細かい部分が彫りやすいのも事実。
でも結局のところ、金額が高ければ、製作に掛けていい時間が長くなり、気合いが入るというのが1番大きいのかもしれません。

「目無しは、象牙の加工前にはその牙から取れるか分からず、加工してみてはじめて分かるそうです。ちょっとお時間を頂ければ、何本か用意して選んで頂けます」
「いいんですか。選ばせてもらえるなら是非」

漢字の一部を龍にするお客様のアイデアを取り入れラフが出来ました。
ウロコの中には、ファーストネームを入れることになりました。

しばらくして、
「この前注文の時に何も持ってこれなかったので、これを。小田原がういろう発祥と知っていましたか」

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「ういろう好きなのに、知りませんでした」
食べてみるとと名古屋のういろうより、和菓子に近い味でした。
もともとは、ういろうが和菓子だったことが分かりました。

ウロコの中のアルファベット難しい。
彫っていて細くしても、強さを感じる象牙の目無しだからこそを、実感します。

そして、受け渡しの時、
「あれ、名前が珍しいので、これだと」
「しまった。やってしまいました。名前書き間違えと思ってしまいました」
忙しいからといって、確認を怠るから、こんなことになるのだと反省です。
印面をルーペで見て、なんとかなりそうです。
「多分、なんとかなると思うのですが、今の週末の疲れた状況では、失敗すると思いますので、休み明け、月曜日の午前中にトライして、電話します」
「これ、どうぞ」
「重ね重ねすいません」
アンティークのパンを頂きました。

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チョコの甘さに元気を頂き、トライ。
あんなに難しく思えたことも、月曜日の午前中ならできるものです。ふぅ。
電話して、今度こその完成を伝えました。

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そして、大安の日に受け渡し、ルーペで確認して頂きます。
「この龍が気に入っていましたので、生きて良かったです。」
「ホント、すいませんでした」
「これ」
「なんどもすいません」
今度は、マドレーヌを頂きました。
そうだよ。

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マドレーヌはレモン味だよねと思い出せる味でした。

後、できるのは、話をすることぐらいなので、
お礼を含めて、多目にお話しました。
「そんな不思議な話は、人生で2度目で」
と、喜んで頂きました。

忙しい時こそ、確認が重要。
はんこ屋さんに無理を言うには美味しいものが重要(笑)
posted by 一日3本 at 08:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月18日

絵が上手になってしまったかも

もう何本もご注文頂き、お友達も紹介して下さったことのある女性、もう気の合う友達のような関係です。
「とうとう、銀行印を注文します」と言われ、「モチーフは?」とお聞きすると
「東京タワー」
「えっ、スカイツリーより確かに形がステキですけど…」
東京タワー、どう考えても、真ん中に下から上までに入れるしかありません。
お話しながら、資料を参考に東京タワーをざっと書いていきます。
文字2文字は左右に入れるしかありません。
1番下のところに接点がありません。
「ここに接するために、何か簡単なモチーフ入れますかね。そうだ。こうやって」
文字が自然な感じで伸ばせば、つきます。
更に空間部分には、雲を入れて。

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あれ、ステキに書けてしまった。
絵が上手になってしまったかもしれません。
不本意ですが(笑)

受取りの時、「はい、宝物」とお渡ししました。
「どうしよう?ステキ過ぎるので、、銀行印にするのやめて、みんなに見せようかな」
「いやいや、今度こそ、銀行印にして下さい。これ以上はありませんから(笑)」
以前にも、出来上がったハンコを銀行印にしなかったことがありますので、説得が、重要です。
「これ、あの金額じゃあ、全然安いわ。
私は、これ以上払わないけど(笑)」
「一桁違っても、欲しい人は、欲しいですよね。
100万円のはんこを販売していこうと思うわけでしょ(笑)」
やっぱり、絵を書くよりハンコ彫る方が上手でした。
posted by 一日3本 at 23:30| Comment(2) | TrackBack(0) | 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月05日

文字を創造してみました

イラストで食べていきたいと考えている男性。
自分のイラストに押す四角いはんこのご注文で来店されました。

「彫りやすいように彫ってください」という初めてのパターンです。
「えっ、うちはもっと注文つけてイイお店ですよ。
 小篆をベースにして、落款風にギザギザをつけて、彫りますか」
「彫りやすいようで構いませんので」
謙虚な方で、好感を得て、はんこ屋側から難しくなる提案をしていきます。
「好きなものはなんですか?」
「犬です」
「ちょっと書いてみて」
「これの輪郭だけ、ここに使えますよ」

そんな感じにざっと書き、接客終了。

いざ、本気で印稿を書いてみると、「真」の文字の小篆、つまらないです。
字林を見ても面白い形がなく、文字の一部が「目」であるに気付いただけです。
そこで「真」の字の一部を「目」にする字を創造してみました。
こんなことできちゃうんだよな〜、こんなことまでしてしまうと、代金と合わないな(笑)
こんなのできちゃいました。
真100.jpg

このはんこに見合う作品を作ってねと願いを込めて。
posted by 一日3本 at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月08日

教会

クロワッサンの方、
「もう1本、お願いしたいのですが」
と、また本を取り出し、
「教会を」
「えっ」
この方には、モチーフ入りの印鑑を始めた頃、どの位彫れるか確かめこともあって、
F1を彫っていますので、できないと言えません(笑)
ざっと書くと
「ここのところ、十字架になりますか」
あっそうか、教会だった。
「(うちを紹介してくれた)佐藤さんに、また難しい教会彫ってと言われたと言いつけよう(笑)」

この暑い時に、やりたくないよ。
納期を一度延ばしてもらっているので、これ以上は延ばせません。
写真をトレースしながら、どれだけ省略しても、それらしく見えるかを探っていきます。
これって、はんこ屋さんの仕事?などと疑問を持ったら、
手がとまってしまうので、考えないようにします(笑)
まあ、なんとかそれらしくなりました。

24ミリ角以上で、教会をメインに彫ったら、素晴らしいものになる気がします。
そうだ。建物が彫れたことで、建物+神社・お寺の名前という新しい形の御朱印が彫れることに
気付いてしまいました。
サンプルとか作らないタイプなので、ご注文がないと作らないのですが。
御朱印の注文来ないかな。
印相体でモチーフを入れて、
縁起が良く、押したものを持っている人も嬉しくなるようなものが作れるのですが。

話がそれましたが、彫った後に、これなんという教会とあらためて、本を見ると
St.Paulとありました。
STP2100.jpg
「クロワッサンより、モチーフが複雑な分、文字がシンプルになっているんですね。
 サスガですね」
「誉められても、あまり嬉しくない(笑)
 もっと手土産とかあると(笑)」

posted by 一日3本 at 09:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月11日

ナマズは下の方でモゾモゾしているものです。

男性の心を掴むのは、なかなか難しく、
今回紹介させて頂く方も、まずは奥様がウサギ柄の洋服で現れ、
何も言わなくても、何か見えるわけでもなく(笑)、
モチーフとしてウサギが入れたいのが、わかりました。
そのウサギさんが、ご主人を連れて来て下さり、ハンコの注文です。

優しいご主人で、奥さんがそんなに言うなら、作りますか、というような雰囲気です。
ですので、モチーフをはっきり決めないままのご来店でした。
てっきり、ウサギかと思っていたのですが、
そうではなく、「お好きなものでイイですよ」とお聞きすると
「ナマズできますか?」
「はあ」
それもコリドラスステルバイという、お飼いのナマズ希望です。
早速、iPhoneで検索。
黒くない、模様があります。
ナマズは黒じゃないの、こんな模様彫れないよ、話が違うよと心の中で思います(笑)
心の声がもしかすると、実際に聞こえていたかも知れません(笑)

絵は苦手なんですと、ざっと書き、空間があるので、
「他にナマズ関連アイテムはありますか」と聞くと、浮き草と水草をさっさと描いてくれました。
形がイイので、採用です。

レイアウトが決まったと思った時に、
ご主人が「ナマズはこの位置になりますか?」
「ちょうど、このあたり(真ん中より上の位置)に、空間ができるので。何か」
「それならばイイです。ナマズはしたの方でモゾモゾしているものなので」
「そうか。ナマズは下か」
と書き直し、目出度く、レイアウト決定。
この具体的な要望が出たことで、この男性の心を掴んだことがわかります。

彫る段になり、
このナマズは3つの模様から成り立っていることに気付いてしまい、
次回はナマズは彫れませんと言おうと思いながら、完成。

お渡しの時にナマズ仲間はとお聞きすると
熱帯魚屋さんとうさぎ屋さんのご主人と言われ、その二人に見せてはダメだから(笑)

ナマズ、好きではない方どうぞ、ご覧下さい(笑)
ステルバィ100.jpg

posted by 一日3本 at 09:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月01日

落款印に桜

ご来店のきっかけを知ることは、しぶちかはんこ屋にとって重要なことです。
それによって、お客様がしぶちかはんこ屋に求めているものが分かるからです。
きちんとした印鑑、デザイン的な印鑑、縁起の良い印鑑、
全てを求めている方も、たくさん来られますが(笑)

その来店のきっかけを上げてみると

1.通勤などで、しぶちかを通っていて、ここにはんこ屋があるんだとなんとなく覚えていて、
 いざはんこを作る必要がある時に思い出し、ご来店頂いた方。

2.しぶちかに、ハンコ屋がなんとなくあるのを知っていて、ちょっとホームページを調べて、
 来て頂いた方。

3.『渋谷 はんこ』で簡単に調べて来て頂く方もいます。

4.一方、ホームページやブログを他店比較、色々と検討して頂いて、
 ここだと決めて来て頂く方もいます。これは遠方の方が多いです。
 最近では、京都、青森、福岡、福島からご来店頂きました。
 先日は、このブログを1週間で全て読破して、ご来店された方がいました。
 はんこ屋本人より本人の過去を知る女性です(笑)

5.リピーターさんも数多く、ご来店頂けますが、申し訳ありませんが、
 お名前とお顔では、思い出せない方が、ほとんどです。
 以前、お話したエピソードを聞いているうちにつながっていきます。

6.口コミさんも多いのですが、これまた難しく、
 オススメ頂いた方に、どのようなはんこを彫ったのか、わからないケースが多く、
 どのようなハンコをお望みかから、探らなければならないからです。

7.テレビ、マンガ、ラジオで、しぶちかはんこ屋を知った方もいまだにお越し頂けます。
 モチーフを入れるケースが多いです。

前置きが長くなりましたが、今回ご紹介するのは、長身の美人さんです。
落款印を作りたいということです。

落款印のご注文の場合、まず篆刻作家ではなく、はんこ屋が作る木の落款印なので、
この程度ですと、以前お彫りした落款印をお見せします。
納得して頂いた上で、どのような作品に使われるか、
何をお彫りするか、サイズは、朱文か白文か決め、ざっと書き始めます。

白文をざっと直ぐに書くのは、無理なので、朱文でイメージだけでなどと言います。

今回は伝統的な感じで、慎重に書いていきます。
「はんこ屋さんなので、ホントはスッキリ彫れるのですが、
 意識的に文字のラインをくっつけて、はんこ屋さん的には失敗ポイントを作ると、
 落款印らしくなります」などと説明していきます。

一つざっと書いた段階で、来店のきっかけを尋ねてみました。
するとブログでモチーフ入り印鑑を見てのご来店とわかりました。
「桜、入りますか?」
「入りますよ。早く言ってくれないと(笑)」

ざっと書き始めると、あれ書く速度が先程と全然違い早いです。
「こういうモチーフ入りの方が自分として、好きなのが分かりました。
 落款印は文字をどのように通常のバランスと変えて、味のあるものとするかです。
 ところがモチーフがあることで、文字のバランスが自然と変わるので、
 こちらの方が得意と分かりました」

さて彫るにあたり、迷った点は、桜をいつものようにスッキリきれいに彫るか、石に彫ったようにギザギザ彫るか、『心』のハート部分はどうするか。
結局桜はスッキリ気味で、ハートは文字なのでギザギザにして、
桜だけを目立たせることにしました。

落款桜100.jpg

小篆と本格的なモチーフを合わせてお彫りするのは、初めてでしたが、
なんの違和感なくできました。

この美人さん、Facebookにこのブログへのリンクを貼ってくれるそうです。
そこで「Facebookの人達、キレイな人多いですか?」と聞いてみました。
もちろん私の周りにはキレイな人が多いですよという答えを期待してですが。
ところが小首を傾げるだけ。
美人はこういう仕草で、ぐっときますねと思いつつ、
「キレイな人もいるし。。。なんですね」
Facebookは、限られた仲間ではなく、一般社会と同じことに気づきました。

皆さん気づきましたか?
前回のブログに続き、キレイな人のために頑張るお話です。
3部作で次回もキレイな人のお話です。
posted by 一日3本 at 10:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月28日

観音様を彫っていいと言われた

とてもきれいな女性がご来店、実印と銀行印のご注文です。
実印は早急に必要で、まず実印をお渡し、
納期をズラして、銀行印のお渡し、
こうすれば、1回多く、とてもキレイな人にお会いできます(笑)

銀行印は、モチーフ入りご希望ですが、具体的には、決めて来られなかったので
「なんでも、ご希望のもの、好きなものでいいんですよ」
ちょっと考え出てきた言葉は
「観音様」
「観音様?」
「無理ですよね」
「できるかな。
 偶然なんてないので、お客さまの口を通して、
 はんこ屋さん、そろそろ、観音様を彫っていいよとメッセージが届いたと考えましょう。
 解脱したくない人なのに、観音様彫っていいのかな(笑)

「好きな観音様がありまして、『ふくうけんさくかんのん』」
「どんな漢字ですか」と漢字を書いて頂くと
『不空羂索観音』
これでiPhoneで検索してみます。
写真を見て、ホントにできるのか?観音様。

とにかく大きく彫らないと無理ですので
観音様自体を文字の一部にしたいところです。
直ぐに思いつきました。
お名前の漢字の一部を、観音様でなんとかOKでしょう。文字を構成する要素はあります。

「お客様のお名前ならば、彫れそうです」
画像を見ながら、ざっと書きます。
「あれ、手の数がこの写真とこの写真で違います。」
「観音様は人々を救うために、手が増えていくそうです」
「へえーなるほどね。
 はんこ屋さんも1組は接客用、1組はハンコ彫る用と増やしたいところです」

「好きな観音様まで指定してしまい、申し訳ありません」
「モチーフは具体的に指定して頂いた方が助かるんです。
 漠然と観音様ですとまず一般的な観音様イメージを探り当ててとなると
 もうそれで時間がかかってしまいます。
 それにしても、いいのかな。こんなはんこ屋が観音様を彫って」
とてもきれいな人にメッセージを伝えさせるとは、はんこ屋のことを分っての粋な計らい、
観音様彫り、謹んでチャレンジさせて頂きます。

ざっと書いてみて、なんとかなりそうです。
資料として「おとなの仏教入門」という雑誌も購入。
気合が入っています。
しかし、この雑誌を購入したお蔭で、疑問が湧いてきました。
この『不空羂索観音』様の説明に
『百発百中の羂索(金具の付いた縄)で衆生を救い出す』とありました。
それはどれ?

ちょうど実印を受け取りに来たお客様に聞いても不明。
出雲に行かれたそうで、生姜糖を頂きました。

生姜糖で体をあたため、気持ち的にはとてもきれいな人にあたためられた気分。
間違っていませんよね(笑)
こんな世俗的な人が観音様をお彫りしていいのでしょうか。
偶然なんてないんだからと、もう一度強く思います。

さあ、制作スタート。
まずネットで羂索を調べると向かって右側の真ん中に持っているものが、それと分りました。

まずは、もう一度ざっと書いてみて、観音様をどのくらいの大きさに書けば良いかを決めます。
そして観音様の画像を見たりトレースしたりして、
1色で観音様をどうすれば、表現できるかを探っていきます。
朝から始め、午後1時くらいに観音様なんとか書け、
次はこの観音様に合わせて、文字をデザインしていきます。
我ながら上手です。
印稿ができれば、半分くらいできたと同じ、もう午後2時か。

一日これだけをお彫りすれば、いいわけではありませんので、
ここで他のはんこの作業に入ります。
仕上げ作業も細かいので、少しでも疲れていない最初の1本にします。
で、結局深夜0時過ぎ、その日彫るべき他のはんこも完成し、作業完了。

上手に観音様彫れてしまうものだなと、終わってしまえば、冷静に思います。
それよりも、このはんこ、受け取りに来られたら、
とてもきれいな人ともう会えなくなってしまうと思うと。。。
あくまでも世俗的な人です。

もちろん、納得して頂きました。
不空羂索観音半分100.jpg

さて、ここで問題です。
まったりさん、甘栗ちゃん、よろしいですか。
はんこ屋はこの観音様で、なんという漢字を彫ったつもりでしょう。
ご本人には、その字に見えますと言われました。
わかりますか?

尚、このような観音様モチーフは、ご来店の方だけのご注文とさせて頂きます。
posted by 一日3本 at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月23日

えっ詩人?

「最初に来たのは、いつだったかな?」
「4月です。」
「というと8カ月。それだけ、足繁く通うと、
こんなはハンコを手にすることが、できるわけだよ(笑)」
「通勤途中なので、2日に1回は寄ってますからね」

転勤に伴い、はんこ屋の前を通るようになったちょっと障害のある30代男性、
仕事で使うゴム印をご注文頂きました。
ゴム印工場の間違いがあり、それを見逃して、渡してしまい、すいませんと作り直しました。
その時も、怒らず、
「気をまわし過ぎて、間違えたのかな。」
「ミスを見逃したのは、僕の責任です。」

そんなことがあり、もううちには、注文しないだろうと思っていると、またゴムのご注文。
またまたご注文の際に、「ちょっと安くしてよ」といいますが、
「そんなお店ではないので」と切り返します。

段々仲良くなっていき、はんこ屋が忙しいことに気付いていて、ただ話していくのでなく、
なんかちょっと注文したり、買ったりして、話していきます。

安くしてよは、お店の人とコミュニケーションをとるための言葉だったことが分かりました。

ある時に住宅ローンを繰り上げ返済を重ね、後数年で払い終えるといい、
さらに資産運用目的でマンションを4つ持っていて、
ローンの支払いと家賃収入で、少しだけプラスと言います。
人って分からないものだなと思いました。

ある日「今度、住宅ローン完済記念に、象牙のはんこ、作りませんか(笑)」
「はんこは、いっぱい持ってるからな」という会話がありました。

数日後、お持ちの象牙はんこ2本と黒水牛のはんこ1本をお持ち頂きました。
「これはイイはんこです。
 作り直す必要がありません。
 ぼくの象牙のはんこを作ってもらう野望は潰えました(笑)」

その後
「詩人なんですよ」
「えっ詩人?」
「詩集を出していて、たまーに、ちょろっと印税が入ってくるんですよ」
「次々に驚かされるな(笑)」

それから数日後、
「鬼猫って言うんだけど」
「その鬼猫は、何?」
「詩の中に、猫が出て来るので、
 まあ、ロゴかな」
「鬼猫名義の詩集なの?」
「春木で」
「もし鬼猫とぼくが、彫るならば、鬼は鬼っぽく、猫は猫っぽく、彫れるよ」
「じゃあお願いします」
ということで、サインした時に押すイメージの四角いはんこをご注文頂きました。
本人が書いた鬼猫イラストも入れました。

受け取り後、数日して、
「ホントに嬉しくて」と言ってくれました。
彫ってよかった!
鬼猫100.jpg
posted by 一日3本 at 09:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 無理を聞く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする