名刺やゴム印を注文しに来て下さる高齢な男性のお客様がいます。
その方は65才から今の会社を起こし、
一年目は年商3千万程度だったそうですが、
今では年商数十億だそうです。
君には、運があると言ってくれ、
「名刺やゴム印を作ってしばらくすると、変えたいことが出てくる。
また作りに来る。つまり君がもうかる。
こんなことは、初めてだ。ほんと君には運がある。」と言ってくれるので
「ぼくと話したいから来てくれているのでしょう」
と毎回のように答えている。
その方が2週間前難しい注文を持って来たよといいながら現れました。
丸い印材の上下を水平にカットし、
苗字の間に2重の枠の中に梵字の入ったロゴマークを入れて欲しい。
割印を横にして幅を狭くしたイメージ。
「高いですよ。」といっても「何百万もするわけではないでしょ。」
と返されました。
銀行印に使用するとの事。
印材の加工は、うちでは、できないので、まずは印材屋さんに電話。
丸のものをカットするのではなく、最初からその形に加工できると。
縦、横の比はバランス良くといわれ、黄金比率の1:1.6にしました。
苗字は印相体にして日曜日に6時間かけて彫り上げました。
苗字の1文字目は、画数が多く、2文字目は少ないので、
本来ならば、1文字目を大きく彫るのですが、
真ん中にマークがあるので気持ち大きくする程度。
難しいデザインでした。
偽造などまずできない印鑑になりました。
こんな材料の形がないですから。
「宝物にするよ」といって受け取っていかれました。
このデザインを考えながら、前にもこんな事をした記憶が。
屋号を小篆で間に家紋を入れ版下を書いた事がありました。
それは洋服のタグにするために。
デザイン事務所ではないからと断っていたのに、
根負けして書いたことがありました。
名刺をたくさん頼んでくれたので、
あれは出世払いでいいと言ったんだった。早く出世して(笑)
あの時、無理を聞いたことが、今回の変わったデザインに役立ったかな。
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