女性の方のファーストネームで3文字や
苗字1文字名前2文字、苗字2文字名前1文字など
3文字をお彫りすることは、よくあります。
昔々は「印」をどちらでも1文字の方に入れ、
2文字ずつ2行でバランスを取りました。
今の印鑑登録の規定に変わった時、
役所からはんこ屋さん説明があったそうです。
「今後も『印』を入れても登録できますが、
名前以外の物を彫るのは、実印として望ましくないので、
『印』はできるだけ入れないで下さい」と指導されたそうです。
それ以来、はんこ屋の大先輩も、まず『印』は入れなくなりました。
余談ですが、この『印』を入れても印鑑登録ができることで、
名前以外の物、モチーフも彫ってある印鑑で
も実印として印鑑登録できる可能性につながります。
またまた余談になりますが、
吉祥寺の古そうなはんこ屋のおじいさんに頼んだ
ファーストネーム3文字の女性、
今年注文した実印にもカカワラズ、
説明なしで勝手に『印』が入っていたそうです(苦笑)
(うちでは、銀行印を『印』を入れずにバランス良く入りました)
3文字のファーストネームの場合、特に希望が無ければ、
右に1文字左に2文字、
または右に2文字左に1文字の2行にした方が
バランスよく出来上がります。
どのように考えるかというと、単純です。
画数が多い文字を1文字側にすれば良いのです。
例えば、『裕美子』さんの場合、
右に『裕』左に『美子』と入れるとバランスが良いでしょう。
『ゆみ子』さんの場合右に『ゆみ』左に『子』が良いでしょう。
3文字の真ん中が一番字画が多いと難しいです。
『由美子』さんの場合は、『由、美子』『由美、子』でも
どちらでも大丈夫です。
注意点は『由』と『子』の字の形で
1文字側の場合は複雑に、2文字側の場合は単純にすることです。
さて、ファーストネーム3文字は、
はんこ屋さんがどこで区切る(字割りする)か、
決められますので良いのですが、
3文字のフルネーム場合は、
当然苗字と名前で分けなければなりません。
となると画数の少ない字を1文字側にしなければならない
ケースがあります。
最近、苗字が『辻』さんで
3文字のフルネームのご注文がありました。
最初にご来店の時にどのようになるかと聞かれ、
凄く時間に追われている時で、ざっと書き、
「『辻』の字が画数が少ないので、
最後の字をやや中心に持ってくることで、バランスを取ります」と
ざっと書いた紙を渡しました。
「(彫る印鑑に)自信ある?」
「まあ」
時間に追われていたので奥ゆかしいはんこ屋さんです(笑)
それから1ヶ月以上たち、
その方がざっと書いた紙を大切にお持ち頂きご来店、
象牙でご注文頂きました。
『まあ』と答えたのが職人らしかったのでしょうか(笑)
受け取りの時には、
「ここに頼んでよかった」と言って頂きました。
この時に、きっと他のはんこ屋さんも色々見て、
うちに決めてくれたのだとやっと気付きました。
姓名で3文字こそ、はんこ職人の腕の見せ所です。
個人経営のはんこ屋のみなさん、
彫っている人しかできない説明こそ、価値がありますよ。
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