手彫りで旅行中1週間で欲しいとのことで、幾何学模様のようなハンコを希望です。
英語さえ自由に喋れないはんこ職人は、まるで無口な職人のようにひたすらラフデザインを書き、お客様の好みを探ります。
最後にあなた風に書いてと言われて書くと、
やっと終わったと思っていると、横に立っていたおじさんが僕もハンコを頼むよと嬉しそうに笑っています。
会社を経営していて、会社のハンコで会社をカタカナで知らされるとコンパニーとあります。日本ではカンパニーが一般的と伝えましたが、フランス語に近い、コンパニーのままになりました。
ルコックのような雄鶏が好きで、鯉も好きだそうで、30ミリ角の大きなはんこを希望されました。
さて、この2本を1週間で作成するのは難しいなと思っていると、先程頼んだおじさんが、さらににっこりして、ここにはいない20代の娘さんの写真を何枚も見せらせ、そのイメージで彫って欲しいとのことです。写真を見て、イメージで彫る、そんなお店だったでしょうか?(笑)
写真毎に雰囲気が違い、どうすれば良い?と思っていると大きな蛇を持っている写真がありました。
「スネーク」と大きな声を出すと娘は蛇は好きだよと言いました。
ハートとかのイメージでは無いので、あとは蛇と鳳凰を入れることにしてラフデザインが出来上がりました.
白蛇は金運をもたらす、鳳凰は願い事を叶えると言うのは、英語力の問題で割愛しました。
いつか、気付いてくれないかな。鳳凰にお願いしよう(笑)
フランス人さん達は、大喜びで受取り、フランスからも注文したいと言ってくれました。
ありがたい限りです。
日本人に、はんこのアート製、デザイン製を否定された感がありましたが、海外の人達は当たり前のように認めてくれます。
そうそう、1週間でこの3本を作るために、お休みの日曜日作業のためだけに、お店にいました。
お店を閉めて作業できるのも、移転して良かった点です。
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