2020年04月22日

浸透印はシャチハタ製品しか扱わない理由

朱肉を付けずに押せるハンコを、よくシャチハタと言います。ご存知の方が多いと思いますが、シャチハタはメーカー名で、本来は浸透印と言うべきところですが、会話の中でそこの浸透印取ってとか言っても分かりませんよね(笑)
当店では、浸透印はシャチハタのメーカー品しか取り扱いをしません。

浸透印を作っている他3社の特徴を書いてみましょう。あくまでも私見で、取り扱ったことはないので、カタログやお客様からの話からの情報ですので、間違えもあるかと思います。

1.サンビー
大阪のメーカーで、シャチハタとほぼ同じ商品ラインナップがあります。インク補充も印面からではなく、後ろから補充するタイプもあります。キャップレスで押せるものや動物のデザインなど魅力的な商品もあります。
弱点は、既成品としてある名前かどうかがはっきりしていません(カタログで分かりません)
東京では、扱っているお店が少なく、補充インクが手に入りにくいです。

2.谷川商事(TSK)
ここの特徴は既成品がなく、全て別注なので、一般的な名前でも珍しい名前でも、同じ値段で、シャチハタ既成の製品より安いです。
父の代の時には、ここの商品を扱っていましたが、ある時にインクが染料系から顔料系に変わりました。外見を見ただけではどちらのインクか分からず、お客様、販売店のことを考えてないと判断して、取り扱いをやめました。
インクの補充は印面から数滴たらすのも弱点です。
kittyちゃんとのコラボ商品やアイデア商品の良いものもあります。

3.brother
名古屋のメーカーでパソコンと簡単な機械を接続して浸透印を作成します。
直ぐにできるところがいいところですが、透明なフィルムに文字の形穴を開けてインクを出すイメージの商品であるために、印面からのインク補充の際に、その透明なフィルムを2回続けて壊してしまい。それを買ったお店では、2度と買わないと言って、うちでシャチハタ製品を購入された方がいました。

シャチハタ製品の良い点
1.扱っている店舗が多く、補充インクが手に入り安い。
2.インクの補充は後ろからが基本。
廉価版で、一部印面からのものもありますが、通常商品は後ろから補充なので、比較的上手にインク補充ができます。
3.他のメーカーより、印影が長持ちする。
浸透印は、細かいスポンジ状のゴムですから、朱肉ではなく、インクです。朱肉で押したものは100年以上印影が保たれるのに対して、浸透印の印影は時間と共に、崩れていってしまいます。その中では、シャチハタ製品の印影は10年持った記録もあるようです。

このように見ていくと、シャチハタのメーカーの優れているところは、インクなのです。

現在、シャチハタ創業95周年でネーム9の記念カラーが別注通常料金2360円税込で頼めます。
日本の伝統色で和風の素敵な色合いですが、いつまでなのかが分かりません。
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コロナのことを踏まえて、手書き版下のシャチハタネーム9通常価格1万円のところ、2020年5月末まで5360円税込でお受けしています。この機会にいかがですか?DC991117-5813-4A68-BF35-6A93935717A1.jpg


posted by 一日3本 at 10:32| はんこ屋職人養成講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする