角印を見せられ、このように彫れますか?と聞かれました。
ちらっと印影を見て、文字を太めにした篆書系の書体でデザイン的に彫ってあります。ひらがなの会社名のアレンジが独特ですが、この感じで、他のひらがなと言われてもできるなと高速で判断し(笑)、できますとだけ答えました。
正直、頼まれないと思っていたのですが、ご注文に来られ、長年使って傷んできているので、同じ感じで作り直したいということでした。
あらためて、そのひらがなを研究すると
漢字に用いる、文字の先を曲げたり折り畳んだりする手法をひらがなにも適用しているだけなことが、分かりました。
「つ」が、こんな風になっていました。
そうかと、目からウロコです。
これは篆刻作家さんが彫ったものですねと確認したところ、その会社の社長さんの知り合いの多分篆刻作家さんに彫ってもらったとのことでした。
こんな風に文字をアレンジできるのに、会社名の一文字目だけ小さく見えるのが、前の角印のダメなことなので、そこは直してお彫りしました。
ひらがなを折り畳んだりして、ある程度空間埋める篆書系のひらがな書体を50音書いておけば、それを印相体にするのが簡単になるかも。
そうだ、はんこ用のひらがな書体作りを始めてみましょう。