2007年04月19日

物々交換のはんこ

<お客様が育てるはんこ屋2>
バーキンさんからは、
名刺やゴム印をいくつもご注文頂いています。
そして、いつも代金とは別に手土産持参で現れます。

今年、バーキンさんから年賀状を頂き、
その返信に非売品の落款風ゴム印を
プレゼントしようと思いました。
いつもの手土産と、それにも増して日本にいる貴重なお時間を
はんこ屋のおしゃべりに付き合ってくれる
感謝の気持ちを込めてです。
お金では手に入らない物というのがテーマです。

バーキンさんの好みが分かってきて、
シンプルでかつ細かく複雑な物が好きなのです。
言葉にしてしまうと矛盾しているようですが、
例えば文字はシンプルに回りの模様は細かく複雑にという様に
矛盾しないのです。

年賀状の返事をと思ったのですから、
当然1月、今は4月、やっと先日お渡ししました。
しかも返信では、なく手渡しになってしまいました。
ものすごいのんびり屋です(笑)

まず最初は苗字と龍と鳳凰を入れたものと考えました。
バーキンさんへのお礼なので、
苗字ではなく名前でと考え直しました。

バーキンさんは鳳凰のイメージなので、
鳳凰で丸くし、中にお名前の1文字を入れようと思いましたが、
適した鳳凰のカットがありません。
2羽の鳳凰が向き合っているカットがあり、
これをお手本にして、四角は、作れそうです。

2月、友人との待ち合わせにまだ時間があり、
新宿サブナードでたまたましていた古本市を覗いてみました。
昭和に発行している雑誌に「李朝の民画特集」というのがあり、
何だろうと見てみると、文字の一部が絵になっているのです。
文字の点が鯉になっていたりします。

文字の点を桜の花びらにしたはんこを彫ったことがありますが、
それに通じるところがあります。
10ページくらいの特集は、とても興味深いものでしたが、
他のページには興味がなく、その雑誌は買いませんでした。
後日、李朝の民画の本を探しても、
あのような文字と絵が組み合わせてあるものが、見付からず、
買わなかったことを後悔しています。

それを見た影響か、
サンクカロさんにプレゼントしたゴム印は
龍で「口」を表すことに成功しました。
ならば、鳳凰で漢字一文字を表すことができるに違いないと
試行錯誤。
何度も書いてやっと納得いくものになりました。
しかし、もっと小さいものと考えていたのですが、
小さくは書けず、12ミリ角で精一杯。
更に1度ゴム印にすると、中が潰れて、再度手直しして完成。

これが完成品。なんの字を表しているか、わかりますか?
ka.JPG
バーキンさんにも、気に入って頂けたようです。
「商品化は」との問いには
これを金額にすると30万円と、
当店の不思議なはんこを手にした人へのきまりで
答えておきました。
さらに、ゴム印と考えるとべらぼうに高いけれど
ロゴデザインと考えれば妥当でしょうともっともらしく
オドシときました(笑)
バーキンさんは、ご好意で、
お友達からの注文を本当にとってきそうなので。

今回のテーマは、お金で手に入らない物なのですが
非売品というより
バーキンさんが次にどんなものを注文しようかと考える時間、
はんこ屋のための手土産を選ぶ時間、
はんこ屋のおしゃべりの付き合う時間と
はんこ屋がはんこを制作する時間との物々交換なのです。

いや、それにしても、
この独創的なはんこ、自分の才能がコワイ(笑)
お客様への感謝の気持ちが形になった良い例です。

でも、当店は街に昔からあるはんこ屋です。

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posted by 一日3本 at 10:26| Comment(0) | TrackBack(0) | はんこ屋さんの裏メニュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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