手土産にモチーフ資料も持参され、その時にモチーフ入り印鑑をご注文されました。
モチーフはお名前から菜の花と稲穂。
菜の花は文字の一部にし、大きく彫らないと彫りきれませんとレイアウトをざっと書きました。
どちらも以前彫ったことのあるモチーフなので、なんとかなるだろうと油断していました。
それよりも、この女性に関して感じる疑問点というか違和感があり、
そちらが気になり、たくさんしゃべって、やっと心の扉を開き、疑問点解決です。
「二度目の人に、ここまで話してしまうなんて」
「一回目で話す人、結構いますから」
この時に気になったのは、もう一つ、胸が大きいのに、まるでさらしを巻いているかのように、
小さく見せようとしていることでした。
でも、まだ2回目なので、この点は黙っていました(笑)
次の受け取りまでの間に、アンコールワットに行くと聞き、
「では、お土産はアンコールワットの模型お願いします(笑)」
「はんこ屋さんにアンコールワットの模型を買ってくる」と言いながらメモを取っていました。
そして、彫る作業に入った途端、本来言うべきことがあったことに気付きました。
菜の花、稲穂とも細かく彫るしかなく、二つの細かいモチーフを小さい丸の中に彫るのは大変です。
どちらか、片方、簡単な形のモチーフにするか、印章のサイズを大きくするか、提案すべきでした。
他の気になることに気を取られ、肝心なことを言えませんでした。
自分、まだまだです。
たっぶり想いを込めてお彫りしました。
お渡しの時、
「思っていたより、ずっと細かいです。感動しました」と冷静に言われました。
アンコールワットのお土産を渡されました。


値段交渉するのですが、これを買ったところはもう下げてあるので、
値切らないでというところで買いました。
他のお店より最初の値段が安かったので、
このクッキーは日本人用の日本人用値段のものです」
「ホントに模型買ってきてくれたんですね。
ありがとうございます」
「私、約束は守るので」
「そういう人に結婚して欲しいな。想いを込めて彫りましたので」
そして、石で出来たアンコールワットの手をかざし、
「これ彫った人、左側に問題が」意味のない、わけのわからないことを言ってみます(笑)
「はんこ屋さん、アンコールワットが好きなんですか?」
「そういうわけでは」
「ではなんで、模型が欲しいなんて言ったのですか」
「なんとなく、雰囲気で」
正直、海洋堂のカプセルトーイのイメージでした。
こんな本格的なものを頂けるとは思ってませんでした。
後から頂いたクッキー、なんか美味しいです。
カシューナッツが入っているからかな。
でも、アンコールワット型なのですが、結構割れていました(笑)
「仲良くなってきたから言うのですが、大きな胸、武器として使っていきましょう。
男なんて単純なので、胸の谷間とか見せられてしまうと、直ぐに好きになってしまいますよ。
婚活成功率ぐんとアップです」
「では、これをはんこ屋さんからの最後のアドバイスにします」
「えっ最後の」
「もう実印、銀行印と作ってしまったので、ここに来ることもありませんから」
結婚して新しい姓のはんこを作りに来ますと言わなければいけないところなのに。
「近くにきたら寄っていいから」
前回、かなり素敵なアドバイスをしたはずなのに、
最後のアドバイスが胸の谷間見せていきましょうで良いのでしょうか?
それもしぶちかはんこ屋さんらしいですね(笑)

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