飲み会メンバーでもあるダンスインストラクターさんから一度に、これだけの手土産を頂いてしまいました。
ご主人の実印が急遽必要になり、はんこ屋が忙しいのを知っているので、まずメールで、希望納期までに間に合うか問い合わせがありました。
ダンスインストラクターさん、結婚の際にご主人にモチーフ入り印鑑を銀行印としてプレゼントされ、実印については、ご主人本人がまだいらないと言われました。
「えっ、ご主人が実印はまだ、いらないと言いましたよね。こういうことがあるから、何かの機会に実印を作っておくべきなのに。
うちのはんこを持っていたら、もう他で作る気にならないでしょ。
結婚の時に、はんこ屋は東京のお兄ちゃんだからと言っているので、カワイイ妹のために、希望納期で頑張りますよ。決してご主人のためじゃないから(笑)」
そして、大量の手土産とともに、ダンスインストラクターさんは現れました。
「こんなにたくさん、いいのに」
「ホントに申し訳ありません。あの銀行印を受け取った日に、帰ってからもう一度、実印を作らなくいいのか、聞いたんですけど、まだイイと言って」
「ご主人、お礼状はいいから、実印作れよですよね」
二人でダメ出しをし、たくさんの手土産を頂いてしまったので、短期間にも関わらず、隠しモチーフを入れた実印をお彫りしました。
そして受取りの時にも、また手土産。
「もう、十分頂いているので、いいのに」
「次にまた何があるか分からないので、その布石に(笑)。今度主人、連れて来ますので、叱って下さい」
「彫る前までは、ホントにもう、とか思ってるんですが、彫り終わったら、忘れちゃうんですよね(笑)
それに、東京のお兄ちゃん宣言しているので、何かあったら手土産なしでもできるだけのことをしますから」
「今度泣くくらい主人を叱って下さい」
「えっ泣くくらい」
会社員時代は、後輩の男子泣かしたことはあるけど、職人になってからは。
あっ今年、百円のはんこでなにもかも済ませてきた年上の女性が、あまりにも、はんこについて知らないので、説明しきれないと判断し僕が彫ることはないと言ったら泣き始めたんだった。
余計なこと思い出してしまいました。
はんこ、なんて押してあればいいと思っている人達には、冷たく、
はんこを大切と思っている人達には、意外と優しいはんこ屋さんです。
2013年09月27日
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