2013年09月23日

1-3印相体は一日にして成らず

2.隷書(れいしょ)
  小篆と同じ秦の時代に隷書は生まれました。
  罪を犯した程邈(ていばく)という男が
  獄中にあって、10年間かけて
  実用的で便利な美しい文字を作りました。
  それが隷書です。
  始皇帝はその文字が気に入り、文字の作者であるその男は罪を赦され
  隷書は広く使われれるようになったそうです。
  秦の篆書に隷属する意味から隷書と呼ばれたと言われています。
  
  はんこ的には隷書は横長に平べったくしてバランスが良い書体です。
  ですので、丸の中に、3文字漢字を彫る場合などオススメの書体です。

3.楷書 4.行書 5.草書
  楷書、行書、草書はほぼ同時期に、それそれ隷書をもとして作られた書体です。
  楷書が出来て、それを元に行書、行書をもとに草書と思いがちですが、
  この3つの書体とも隷書がもとになっています。

  草書は、印章の世界では、行書と草書の中間、行草体をたいてい使用します。

6.古印体
  印章によって始めて考案された書体です。
  出土した古い寺社印(主に隷書の銅印)等が永年の雨水によって腐食して
  刻文が欠け、意外な味が出て、素朴な文字に変わっていたそうです。
  日本独自な書体です。
  
  自分的には、古印体、今とても難しく感じます。
  どのように彫れば、他とは違う古印体と感じて頂けるか
  どのくらい、文字の欠けを作るべきか、答えが見つかりにくく、難しいです。

篆書の中には、鳥虫書(文字を鳥や虫の形に似せるもの)
懸針篆(文字の縦棒が垂れ下がり、しかもその先が細くとがって針のようになっている)
九畳篆(画数の少ない字については横棒を幾重に折り畳む)
デザイン的な書体が遠い昔からあります。
  
posted by 一日3本 at 19:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 印相体職人養成講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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