自分のイラストに押す四角いはんこのご注文で来店されました。
「彫りやすいように彫ってください」という初めてのパターンです。
「えっ、うちはもっと注文つけてイイお店ですよ。
小篆をベースにして、落款風にギザギザをつけて、彫りますか」
「彫りやすいようで構いませんので」
謙虚な方で、好感を得て、はんこ屋側から難しくなる提案をしていきます。
「好きなものはなんですか?」
「犬です」
「ちょっと書いてみて」
「これの輪郭だけ、ここに使えますよ」
そんな感じにざっと書き、接客終了。
いざ、本気で印稿を書いてみると、「真」の文字の小篆、つまらないです。
字林を見ても面白い形がなく、文字の一部が「目」であるに気付いただけです。
そこで「真」の字の一部を「目」にする字を創造してみました。
こんなことできちゃうんだよな〜、こんなことまでしてしまうと、代金と合わないな(笑)
こんなのできちゃいました。

このはんこに見合う作品を作ってねと願いを込めて。