2007年02月06日

小篆の角印

「小篆(しょうてん)で角印できますか」
「落款印のことですか」

「職印で具体的には土地家屋調査士姓名なんですが」
「できますよ。よく小篆を知ってましたね。
 書道をされているんですか」
「違います。高校時代に国語の先生に教わったんです。
 篆書より雰囲気があって好きなんです」

「今ではあまり小篆は使いませんね。
 篆書でもなるべく読めるような字を使うし、
 印相体の時に小篆の形を使うことはあるけど。
 小篆でその職印作って大丈夫なんですか?」

「規定では判別できるものとなっていますが」
「小篆は読みにくい字もあります。
 たとえばこの字で篆書と小篆で書いてみると
 こんな違いがありますけど」
と小篆と篆書(印篆)で1文字書きました。
「彫ってしまって小篆では登録できないと言われたら
 大変なので確認した方がいいと思います」
「念のため確認してみます」
「材料は何を考えていますか。
 司法書士さんはよく黒水牛で作りますが」
「オランダ水牛でサイズは18ミリ角で考えているんですが」
「小篆を知っていてくれて嬉しかったからサービスして43000円。
 オランダ水牛でもアメ色の最高のものを使うから、
 これ以上安くはなりません」
「2万円くらいの予算で考えていたんですが」
「黒水牛でも2万円では無理です。その値段では機械彫り。
 でも機械彫りでは小篆ないんじゃないかな。
 よく知りませんけど」

よく検討してねと送り出しました。
2週間後くらいに来店され、
小篆でオランダ水牛でご注文頂きました。

ふと気付くと小篆で角印を彫ったことありませんでした(笑)
やっとオランダ水牛の18ミリ角のアメ色の印材が手に入り、
最近は、良いオランダ水牛があまりないようです。
普通品以下はたくさんあるようですが。
1本しかないので、失敗は許されませんから、
まず柘で練習しました。
篆書より幾分太目にしたほうが、小篆の特徴が出ます。

そしてお渡しの時
「いいのができちゃったよ。渡すのが惜しいよ(笑)
 でもごめんね。
 勝手に1文字だけ小篆ではなく篆書を
 小篆風に彫った字があるんだ。
 小篆にすると違う字に見えてしまうから」
「さあどの字と思う」
調査士100.jpg

「『調』ですか」
「ハズレ。
 『査』の字の小篆は『木』が左にきて
 『木且』になるから、篆書を小篆風にしたよ。すごい?」
「大事にします」
「他に小篆で彫れるという所あった?」
「ありましたけど10万円以上と言われて」
「えっ10万円以上。
 それで、これより明らかに上手に彫れるのかな」
しまった10万円以上の価値があった(笑)

万里の長城を築いた秦の始皇帝の
重要政策のひとつが文字の統一で、
いままであった大篆を整理し、均整のとれた美しい文字、
小篆を完成させました。
簡単に、篆書より一つ古い字と考えれば良いでしょう。

本当に手彫りかどうか調べるのに小篆で彫れるか
聞いてみるのも良いかも知れません。
そもそも小篆を知っていますでしょうか。

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posted by 一日3本 at 17:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 職印 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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