小さな木さんからネットで個人印の3本セットのご注文を頂きました。
その際に「あるきだした小さな木」という絵本のイメージで
彫って欲しいとのことで、デザイナーさんです。
うちって確かはんこ屋さんで、
何かのイメージで彫るとか確かないはずだけどな〜(笑)
書体ではなくイメージで良いと言われても、
なんだか変な領域に足を踏み入れている感じです。
しかしプロのはんこ屋として注文を受けたのなら、
どこかにイメージを形にしなければなりません。
仕事印は、ある程度読める印相体系で自由に彫らせて下さいとしました。
その絵本は有名なのかどうなのかと
試しに男気くんに聞いてみましたが知らず、
5名くらいのお得意さまに聞いても知りませんでした。
その後の小さな木さんからのメールで小さい頃読んだ絵本で、
図書館にはあるはずですが、
今も販売しているかわかりませんとのことです。
図書館に行く時間はますますないので、
本屋さんに無ければゴメンナサイです。
彫る前日Book1stで、探しても自分では見つけられず、
店員さんに尋ねると出版社か著者名はと聞かれてもわかりません。
しばし待っていると、これですかと持って来てくれました。
立ち読みでもいいかなと思っていたのですが、手渡されたので購入。
フランスの絵本ですが、
ジブリが紹介したアニメ『キリク』に通じるところがあるなと眺めました。
翌日、葉っぱを入れて下の方は歩き出した感じにすれば出来ちゃうなと
印稿を書こうと思った時に、ふと気になり、
もう一度ご注文のメールを見ると
あるきだした小さな木が大きな木となったイメージでとあります。
危ない、歩き出したイメージにするとこだったぎりぎりセーフ(笑)
つまり、このイメージです。
彫り上がるとすごくよく、
他のはんこ屋さんでは、こんな風に彫ること思いつかないだろうと
得意になっていました。
しまった全然読めない。
自分である程度読める印相体系としていたのに、
イメージを優先しすぎてしまいました。
このはんこをお蔵入りさせてしまうのは、あまりにおしい。
こうなったら大人の悪だくみです。
小さな木さんにメールで、
イメージで彫った読めない不思議なはんこが良いか、
読めるように普通にこれから彫る方が良いか、印影を見せず、尋ねました。
かわいそうな小さな木さん、はんこ屋の策略にひっかかり
不思議なはんこを選択してくれました。ほっ。
お正月に届いたこのはんこを小さな木さんも気に入ってくれたようです。
ブログでの印影の公開も承諾してくれました。
ありがとうございます小さな木さん。
苗字が縦に彫ってあるのですが、読めないでしょう(笑)
小さな木さんには、実際にこのはんこを見て自分も
同じようなはんこが欲しいという人が現れても
どこで作ったか秘密に、値段は30万円と答えて下さいと
お願いしました。口コミ禁止令です(笑)
次の人のために、どんなはんこになるか、まったくわかりませんし
不思議なはんこを彫る余裕があるかもわかりませんので。
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2007年01月06日
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