「えっ、四国から」
横幅のある女性です。
「(鴨居先生の)マンガを読んだ友達が、ここのことを教えてくれ、
モチーフを入れたハンコなんて、私を騙そうとしていると思いました。
でも、ネットで検索するとホントにあって。
ネットからのモチーフ入りのハンコの注文はできないと書いてあったので、
いてもたってもいられず、夜行バスに飛び乗りました。」
「何時間かかるんですか?」
「10時間です」
「この後、また10時間かけて帰るんですか?」
「こちらに友達がいるので、そこに泊めてもらいます。友達には、突然来てと、叱られました」
「片道いくらかかるんですか?」
「夜行バスの金額は、6千円から1万3千円まであって、
8千円のに乗りたかったのですが、キャンセル待ちしかなく6千円のになりました」
「では、身体をせばめて」
「たまたま、隣の席が空いていたので、広く使えました」
「それは良かった(笑)」
この勢いで夜行バスを入れそうでですが、そうではなく、猫と観葉植物です。
ざっと書きながら、おおまかに半生を聞き、
高校時代、柔道と真剣に向きあっていた時の写真、
怪我で柔道をあきらめ、痩せて、キレイになった写真を見せてもらいました。
マンガか映画のようにまったくの別人です。
痩せて地元に帰った時、実際にあなた誰?状態だったそうです。
この夏、ビールが飲めるようになり、また横幅が出てきてしまったそうです。
「今日は飲み会で、丸亀出身のご主人のお店に行くのですが、もうめちゃくちゃ、どれもが美味しくて」
「四国出身の方が、こちらでがんばっているのを聞くと嬉しいです」
もう1本頼むかどうか検討していましたが、また次の機会にということになりました。
ここで終われば、遠くからありがとうで、キレイに終れるのですが、
夜7時半くらいに戻って来られました。
「やっぱり、もう1本頼みたくて」
「えっ、今日は飲み会で8時閉店と言いましたよね」
もう、無駄話なし。
名前と入れたいモチーフを聞き、形は後で追求するとして、
ああでもない、こうでもないと、ざっと書き、3つ目で
「ホントは富士山の形も色々あるのですが、とりあえず、こんなレイアウトでいいですか」
「もう十分です」
午後7時50分、ぎりぎりセーフです。
おしゃべりしなければ、こんなもんです(笑)
余計なこともつい、言ってしまいます。
「鴨居先生のマンガを読んで来店して下さる方、たいてい手土産がないんですが
ブログを読んで、モチーフを入れたものを頼む方は、たいてい手土産を持ってきてくれます。
四国から来られたのに、手土産ないなんて(笑)色々美味しいものあるでしょ」
「庭にすだちがあって、美味しいです」
「それですよ。
それとキレイな人のために、がんばるお店なので、
今度来る時は、痩せてキレイな状態で来てくださいね」
「はっはい」
さて、メールで許可を頂き印影公開です。
実がなることを信じてお彫りしました。

【関連する記事】