結婚して印鑑を作っていなかったのと今の仕事を辞めるので」
長身の美人です。
「書体は何か決めて来ましたか」
「笑ったように見えるのが、いいかなと思って。
テレビで笑った様に見えるはんこというのを見たことあるのですが
ココですか」
「基本的に取材拒否なのでうちではありません。
多分、隣駅の印相屋さん。
はんこ屋ではなく、占いが主なところじゃないですかね」
「そうなんですか」
「隣駅なので、そこで作ったはんこが欠けてしまい、
うちではんこを作り直す方が今年は何人もいました。
その時に印影を見せてもらったのですが、
独特で、凄くイイものとエッこれはないんじゃないというものと、
当たりハズレがありますね。
一番良くないのは、ニスを塗らない本柘を使用しているので、
すぐに古びて、朱肉の油分が早く染み込んで欠けてしまうことですね。
お名前は?」
上昇印相体でざっと書いてみても、何となく納得のいかないよう。
はんこ屋用の辞書で「垣」をみると日の部分をくるくる回したものがあり、
これは面白いかもと丸く渦巻きに書いてみると
「丸くし過ぎかな」
「そうですね。もう少し四角い(角丸)方がいいですね」ときっぱり。
デザインに自信があるようなので、辞書で「谷」を見せると、
「この谷が合うわ」とやはりきっぱり。
普段あまり使わない形を選ばれました。
帰り際に「デザイン関係の仕事ですか」と聞いてみたところ
「画廊です」納得です。
指定された文字の形で印稿を書いてみるといいじゃないですか。
何か新境地を開いてしまったようです。
上昇印相体ベースなのですが、
くるくる回すことで、逆に全体がシンプルになり、
谷を上昇印相体にして笑顔に見えます。
引き取りの際、「凄く良くできちゃいましたよ」
「本当だ。思っていたよりイイ」
「お客さまが指定された字の形を使ったので、
このような新境地のはんこができたんです」
「私とのコラボですね。世界で一つのはんこ、大切にします」
コラボというかどうかはともかく(笑)、
世界で一つのはんこと実感できて、とても喜んで頂きました。
しかし、こんな注文ばかりでは、時間がかかりすぎて無理です(笑)
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