2012年05月04日

ロケット型

このところ、当店を縁起重視で選択して頂けることが多いです。
とは言っても、しぶちかはんこ屋は印相家ではなく、はんこ職人ですので、
父から教わったことを元に縁起が良いと言われていることを印影の中に彫り込むだけです。
美しいものには、何らかの力があると思い、バランス重視でお彫りしています。

最近、象牙の18ミリ丸の印相印を引き渡し、店舗で、押して頂いた時、
「鳥肌が立ちました」と何かを感じ、喜んで、頂きました。
嬉しい瞬間です。
正直、象牙は高価ですので、慎重にお彫りするとともに、
職人は時間がお金なので、ゆっくり時間を掛けて彫れるという面があります。

印相印はその人の分身と考えるのが基本です。
生年月日から合性の良い印材を決める流派、
人間より劣る動物の角を分身と考えるのはおかしいので植物性の印材しか認めない流派、
象牙は最高の印材なのでどの生まれ年の人に合うと考える流派と
印材と合性には、いまだに色々な考え方があります。

象牙で印鑑をお作り頂いて、明らかに成功者と思われる方を、たくさん知っておりますので
動物の角を否定するのは、良くわかりません。
まあ、占い霊能から始まった流派の印相家は、植物系が多いようです。
(すべてでは、ありません)
元々は、はんこ屋から始まった流派は、生年月日から合性の良い印材を決めることが多いようです。
(すべてでは、ありません)
自分ではんこ彫ったことのある人ならば、
木の弱さを知り、角の強さを知り、良い象牙の印材としての素晴らしさを知っているはずです。

印鑑が欠けたら、身代わりになってくれたと考え、作り直せば良いと言うようですが、
印相家の方は、印稿は書いたとしても、実際彫ることはしないでしょう。
昔は、その印稿を元に彫るはんこ職人がたくさんいたでしょう。
今は、ホントに手で彫っているはんこ職人は少なく、腕がある人ならば、
下請け仕事をわざわざしなくて良いわけです。
そういう状況、時代の変化のなか、欠けたら、また作ると言っても、
新しいハンコは、印稿は手書きでも
機械で彫りっぱなしのはんこになってしまうのではないでしょうか?
印材として強さも鑑み、一生ものとしての印章を提案していきたいです。

なぜ、こんなブログを書いたかというと、(うちの近所ではない)雑誌に広告をしている印相家に
お客様がいうには、高額ではんこを頼んでいた方が、このたび、当店にはんこを作りに来て頂きました。
そこで作ったはんこを見ると、文字は独特で手書き印稿ですが、枠の太さが不均一、
仕上げ彫りをした気配がまったくありませんでした。
このはんこを印相印というのでしょうか。
銀行印は、読めませんでした。
読めないので、どこが上かさえ、わかりませんでした。
実印登録は、できない自治体が多いと思われる書体です。
悔しいので、時間をかけて、読もうとした結果、わかりましたが、これはお名前を知っていたからです。

良い点は、機械の字でない点と
輸入の木ではなく、おそらく薩摩柘でニスの塗ったものであったことです。
輸入の木でニスも塗ってないものは、ホントに印材として弱いですので、その点は良かったです。
45ミリ丈で持つ側の先っぽが尖っています。
印相家のところのハンコは、なぜ、先っぽの尖った短い印材を使うのかは、知りません。

今回は色々話した結果、印材は本柘でニスを塗って、この形で作りましょうとなりました。
印材屋さんに注文したところ
「ロケット型ですね」
「えっロケット型っていうの?」
「そうですよ。」
「なんで、印相家の人はロケット型にするのかな?」
「僕が入りる前からのことなので、知りません」

左:ロケット型 右:通常の印材
image-20120504104102.png

確かにロケットに見えます。
宇宙兄弟の映画、始まりますね。
posted by 一日3本 at 10:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 良いはんことは | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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