実印登録に役所に行ったところ、無事登録できたのですが、
眼鏡の洗浄機のようなものに入れられ、
黒水牛の印面の赤い部分が取れてしまい、
もとの黒いものになってしまったとのことです。
赤いものが取れて問題ありませんかとの問い合わせです。
黒水牛の表面の赤いのは、朱墨で、はっきり見えて彫りやすくするために
塗るので大きな問題はありません。
朱墨は取れている方がきれいに押せると、
父はほとんど、取っていました。
はんこ職人によって考え方は違いますが、
上下のしるしのない無地印材の場合、印面を見て上下を確かめて押すので、
少しでもわかりやすいように、三代目はあえて朱墨を残します。
朱墨のある状態でもきれいに押せるように作ってあるのに、
勝手に朱墨をとるとは職人に失礼なと思っていました。
後からもう一度朱墨をつけるとやはり凹凸ができ、
きれいに押せるようにトクサ(紙ヤスリのようなもの)で擦ると
枠が一部太くなってしまうことがあり、
枠を整えるためには刀を入れることになります。
若干でも印影が変わるようなことは、はんこ屋としてできません。
更に本柘の場合は、墨が印面保護の意味もあるので、
洗浄機にかけるのは、問題があると思うわけです。
(柘の場合は墨が浸み込んでいてとれないのでしょうか?)
その洗浄機とその役所の行為は、気になっていたのですが
仕事の忙しさにかまけて、調べずにいました。
今月のはんこの業界誌にはんこ洗浄機についての記事がありました。
はんこ洗浄機として販売されているものはないそうです。
「超音波洗浄機」というもともとは精密機械の部品を洗浄するために
開発された機械で、
その小型版をメガネ屋さんがメガネ洗浄機として店頭に置くようになり、
それを見習いはんこ屋さんでもサービスの一環として、
小型超音波洗浄機をはんこ洗浄機として置く所が
出てきはじめたという内容です。
さらにその原理についての説明もありました。
超音波は水の中の方がよく伝わるという性質があります。
超音波を水の中に発振することで、音圧がかかり、
目に見えないほど小さな気泡が発生します。
その無数の気泡がぶつかる衝撃波で
汚れを引き剥がし、きれいに洗浄できるそうです。
ブラシでとれない、汚れまでとることができるそうで、
柘、黒水牛などの天然の印材より、
チタンやアクリルなどの方が汚れが取れるそうです。
価格は、はんこ洗浄機としては、
小さいものでよいので、8千円から2万円くらいだそうです。
まあ、うちが導入することはありませんけどね。
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題名を見てへ〜…てあの話じゃないですが!
返信より詳しく書かれてて、調べられたのもわかり嬉しく思いました。怒りもよく伝わってきますけど
ね(笑)
印鑑は大事に使用していますよ。
お仕事忙しそうで何よりです。
私が言うのも何ですが頑張って下さい。応援してます。
読み続けてくれていたんでしたね。
信じていましたよ(笑)
メールの返信では、
問題はないといえばないので
冷静にしていました。
本当は、役所の人の行為に怒っていたんです。
聞いた上で洗浄するのは良いとしても
何も言わずに洗浄するとは…
行印相体大使さんからのうれしい報告も
待っています。