それを包み込むように姓名を印相体のアレンジで
書いてみると凄くいい。
あとはこんなに細かく彫れるかです。
この段階でサンク・カロさんに
「本当に龍、彫っていいですか?
すごい強い印鑑になってしまいますよ。」
「今でも強いからいいんです」
練習で柘に彫ってみると、龍の目が無くなってしまいました。
そこに男気くんが来て、
「練習で龍、彫ってるよ。
これで目がちゃんと出れば龍になるよ」
「こまけー、もう少し大きく龍を彫った方が
いいんじゃないですか」
はんこ屋がジロリとみると
「そうですよね。バランスが何事も大切ですよね」
さすがブログの愛読者。
「龍がメインではなくて、
あくまでも名前がメインなんだよ。頑張って彫るよ」
更にもう一度練習して、
いよいよ龍の絵が入った黒水牛で本番。
出来上がった時震えが走りました。
全体が15ミリ丸、龍は5ミリ丸くらいです。

サンク・カロさんに見せるとルーペを取り出して見て、
「オーラを感じますよ」
今度は男気くんも「龍に見える」
調子にのったはんこ屋は
「30万くらいの価値かな。
龍が入った個人印の中で間違えなく最高のものだよ」
サンク・カロさんには内緒にしてもらい、
タッチャンさんに渡すと、
「龍の顔が好き」といいます。
表情は目で大きく左右しますが、
非常に細かいので運次第のところがあります。
後から聞いたのですが、とぼけた感じの龍が好きだそうで、
なるべく優しい表情になるように彫ったのが
よかったようです。
「うねうねしたかんじの字も好きです」
タッチャンさんは偶然と思っているかも知れませんが、
普段の会話の端から好みを感じとって彫っているので、
必ず気に入るようになっています。
しかし、はんこ屋はいったい何を目指しているのか、
わからなくなりました。
できるだけ多くの人に、
手彫り印鑑の良さを伝えることを使命としてきたのですが。
印影を考えることから3、4日間かけて1本彫っていて
良いのでしょうか。
自分への新しい挑戦、課題はあって良いのですが、
この龍の印鑑をよく知らない人のために彫れるか。
となると、後は金額、30万円出しても欲しい
という人がいたら彫ってもいいのかな。
龍とギターと四つ葉のクローバーで、
超高級印章店をネット上で、
今あるのとは別にケロティさんに作ってもらい、
実際に印鑑を持っているサンク・カロさん夫妻に販売代行を
お願いして…色々想像してみます。
お店に来店され、はんこ屋が気に入ったお客さまに、
この龍のはんこを見せたところ、
「私は父が北海道でケイバ馬を育てていて
馬が好きなので中に馬を入れたはんこがいつか欲しいです。
30万円ですよね。
主人と一緒に飲食店を開く目標があって、
その時にお金を貯めて注文しようかな」
はんこ屋は、違う方向に進みかけているようです。
このままでは、いずれ12支彫らなければならなくなりそうです。
ぞ〜(笑)
明日は真面目な話に戻り、「筆意と刻意3」でこのシリーズ終了です。
東京のはんこの店の地図、印鑑のインターネット通販は東堂印章公式サイト

いつも投票ありがとうございます⇒
