均布法、言葉から想像すると、均等にすることかなと思います。
例に載っていた篆刻作品をまず、トレースしてみましょう。
(本物はもっと上手です)
解説を読んでみると、画数の多少を考えて、筆画の間隔を平均に分布させる章法の基本とあります。
横棒は水平、縦棒は垂直、直角、斜めのラインは45度くらい。
この解説の最後にあまり、方形にし過ぎると機械的に見え、味わいが無くなりますので、
注意しましょうというようなことが書いてありました。親切な解説です。
さて、どんな字ならば、均布法が分かり易いでしょうか。
「里見」さんなんてどうでしょう。
まずは、篆書で書いてみましょう。
ポイントは、「見」の「目」の下の部分、
ここまでは、ほとんどの場合、均等にした方が美しいです。
直線的な印相体、当店では構(かまえ)印相体と読んでいます。
枠の八方位に文字を付けるため、あるいは空間を埋めるためには、
斜めのラインが必要な場合が多いです。
その時に45度には、しませんが、
斜めのラインの角度を揃えた方が美しくなることは、経験則として、気付いていました。
均布法、基本だけに、プロのはんこ職人さんならば、気付いていたことかも知れません。
篆書が得意な職人さんなら、篆書でも、手仕事ならば、
色々なバリエーションを付けれることを説明し
同じ名前で彫った見本を用意するといいと思います。
そしてご注文時にその場でざっと書いてあげましょう。
印相体の得意な人は、もちろんですよ。
均布法は、基本ですが、
実際に彫る時には均布法部分と、あえてバランスが違う部分があった方が
個人的には好きです。
2011年10月25日
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