お客様から見せて頂きました。
かなりはっきり決まっています。
(地方によって違う場合もありますので、登録するところにあらためてご確認下さい)
1.大きさは18ミリ角です。更に角丸禁止です。
これだけ、明確ですと気持ちが良いです。
2.材質は変形・磨耗しにくいものとされていますので、
ゴム印、石類は禁止。
本柘、黒水牛、牛角白、象牙、チタンが適しているようです。
アカネ(シャム柘)は、もろく適していません(個人的見解です)
3.文字配列:縦書き、横書きどちらでもOK
但し、文字の配列は見本通りにしなくてはならず、
このような見本がついています。(何某のところは、フルネームを1行で入れます)
この見本が問題です。
横書きの楷書は、問題外。
アルファベット以外の横書きは、はんこ屋として許せません。
普段、個人の銀行印、2文字横に並んでいてもはんこはあくまでも
縦書きで右から読みますと説明している、はんこ屋にとっては、間違っているはんこに見えます。
国のハンコで、横書きの角印を見ると、
日本の伝統文化を知らないのか、バカにしているのかと呆れてしまいます。
横書きだけに横道にそれましたが(笑)相手にしていないので、
横書き見本が酷くても関係ありません。
問題は、縦書きの見本です。
手書きの篆書風の見本ですが、問題点は2行目調査士に文字間が空いていることです。
篆書で、こんな風に文字間を空けることは、考えられないのですが、
配列を見本通りにとなっていますが、この文字間も配列の一部なのでしょうか?
もう10年以上前に、渋谷税務署のハンコで、まるまる1文字分、空いている角印を見て、
呆れたことを思い出しました。
お客さまに、この空間がはんこ屋のプロとしておかしく感じることを説明して、
3文字でも、十分空間が埋まることをざっと書いて、納得してもらいます。
以前に、他のものをご注文頂いたことのあるお客様でしたので、スムーズに済みました。
4.字体はとくに定めはなく、但し、極端に崩した字体は避けるとあります。
以前、他の土地家屋調査士さんが判別できれば良いと聞いてきて、小篆でお彫りしました。
印相体でもわかるように彫れば、大丈夫です。
5.氏名の後に「印」の文字は入れない。
角印において本来「印」「之印」は、バランスで入れる入れないを判断すべきものです。
しかし、はんこ屋のプロがほとんどいない時代ですので、土地家屋調査士さんの職印の場合
1行目4文字、2行目3文字、3行目フルネームで2〜6文字位ですので、
「印」は入れないと決めて、正解です。
ホントは、ひらがな、カタカナのファーストネームの場合、
最後に「印」を入れた方がしまるのですが。
今回、篆書でお彫りし、その第一稿です。
「査」の字が大き過ぎました(苦笑)
でも、見本よりハルカに上手でしょ(笑)
角丸は主に印相体で使用する角印の角が丸くなっている印材です。