2011年10月01日

歓迎 茨城美人さん

ネットからのお問い合わせで、プレゼント用に
アルファベットの個人名に富士山と、できればユニオンジャックを入れたハンコを作りたく、
お店に伺う予定の日の午前中、お店にいますかというものです。
茨城県からのご来店だそうです。

その日は、お昼休み以外、終日お店にいる日でしたので、都合が良いです。
素直に、お待ちしておりますとだけ、返せばいいところ
「歓迎 茨城美人」と看板を作ってお待ちしていますと返してしまいました。
ふざけていると気分を害する可能性のあることを、
なぜ、こんなところで勝負に出るのか、わかりません(笑)
思い付いたことを、どうしてもしたなってしまうんです。

幸いのこと、気分を害することなく、返信が来ました。
というか、こんな自由にモチーフまで入れて上手に彫ってくれるお店、
他にありませんから、お客様も、しぶちかはんこ屋に合わせなくならず、大変です(笑)

ホントに看板があったら、面白いな。
ミニミニ看板作りましょうか。
歓迎とモチーフを入れた四角いハンコを彫って、
それを押し、その下に長方形の枠を書き、
茨城美人と印相体風に手書きし、様はゴム印を作ればいいな。
そうだ、その日は、西麻布美人さんもご来店予定なので、その看板も作ろうと構想は広がります。

しかし、ご来店予定日は、飲み会ウィーク、その前の週から、
お客様のハンコを彫って精一杯の日々でした。
とうてい、ミニミニ看板を作っている余裕はなく断念です。
アイデアを実現できなければ、思いつけなかったと同じなのにと、反省です。

そうこうしているうちに、ご来店予定日、午前中にご来店頂きました。
あれ、思い描いていた茨城美人さんと違います。
メロン狩りの所にいた、すごい美人ではないのですが、ちょっぴり方言があり、
若い頃は、色々無茶もして、今は包みこむような優しさがにじみ出ていますとは、違います。
お話しをしてみて、分かりました。
この女性は、茨城美人亜種(笑)、学園都市美人さんでした。

真ん中にAを富士山にしたものを配置してと、何度かざっと書いてみましたが、
まとまらず、結局、手ぬぐいの中にあった簡単な富士山にして、
Aは、別に彫ることにしました。

「左にユニオンジャック、右側には空間がありますので、
 御自身を表すものを入れませんか。
 例えば、お名前の漢字、一文字とか」
「そんなことしたら、怒られます」

お話を聞いているうちに、彼は以前は日本にいたものの、
現在はイギリスに戻ってしまているそうです。
「そうだ。スーツケースはどうですか。
 いつでも、会いに行きますというメッセージで」
「会う時は、確かにスーツケースですね。
 でも大変じゃないですか」
「Oにキャリーをつければ、スーツケースになるでしょ」

ざっと書き、まだ空間があるので、富士山に太陽を添えます。
「初日の出(見たのか、好きなのか忘れてしまいました)」
とにかく、気に入って頂きました。
何気なく書いた、この太陽が重要な要素となります。

手土産をいっぱい頂きました。
どちらも要冷蔵でした。
image-20111001212711.png

image-20111001212733.png
モンブランの方が特に美味しかったです。

後日たくさん、美味しいもの頂いてしまったなと印稿を書き始めます。
『A』どのようにしようかな。やっぱり富士山風にしようかなと書いてみます。
ピリオドをやや上に付けると、あら富士山と日の出に見えます。
二つの富士山だ。

そして彫り上がった時に、気付きました。
小さい富士山『A』には、昇り始めた太陽(ピリオド)
大きい富士山には、昇った太陽。
富士山から遠い所にいたので、小さく
時間が経過し富士山に近づき大きくなり、陽も昇った。

学園都市美人さんとイギリス人さんとの時間を彫ることが出来てしまった。

おそらく、『時』を彫ることのできた最初のはんこ職人だ(笑)
まあ、偶然ですけどね(笑)
去年、相対性理論に興味を持ち、時空間のゆがみについて考えていた成果がここに出るとは。

もし『時間』を彫ってくださいなどと言われたら、
何言ってるかわからないと答えるのですが(笑)

言われなければ、わからないと思いますが、
この長いブログを読んでしまった人には、
はんこの中に『時』が見えるはずです。
富士山とユニオンジャック100.jpg

posted by 一日3本 at 21:28| Comment(0) | TrackBack(0) | モチーフ入り印鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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