言われてご来店いただきました。
奥様は、独身時代、通販で購入したはんこを持って府中市役所に印鑑登録に行ったところ
これは、機械彫りなので登録できませんと言われた経験があるそうです。
(現在の状況は、分りません)
ですので、結婚に際しても、手彫りのはんこを作ろうと考え、周りに聞いたところ
会社の同僚か保険会社の人に、しぶちかはんこ屋で作るといいよと勧められたそうです。
なのに、なぜ奥様がご一緒に来店できなかったかというと、この夏の節電のため、
土曜日が出勤日になってしまったからです。
奥様の銀行印、モチーフを入れたいといいます。
「象を入れて下さい」
象ならば何度か、お彫りしたことがあるので、大丈夫と思いました。
スマホを何かいじっています。
「この象なんですが、入りますか」
「えっ、3匹、細かいな。大分省略そればmなんとかなるかな。
油断したな。なんで、この象なんですか?」
「妻と出会ったのは、外語大のラオス語専攻の教室、
二人でラオス王国まで行って象に乗ったこともあります。
そのラオス王国の国旗の象が、これなんです」
「そこまで聞いたら、やらないとね(苦笑)」
ざっと書き、なんとかおさまる感じです。
「書体を選べますか」
「もちろん」
「行印相体でお願いします」
ざっと書いてみると、金運のところを文字で付けることが、できなくなりました。
象をいじるしかありません。
象の鼻を上に上げることにしました。
絵が下手なので、象の顔を上げることは、一大大作業なのですが(笑)
受け取りの際、やはりご主人一人で、マカロンの手土産持参で現れました。
「甘いもの好きと、ブログ読みましたか」
「ブログあるんですか?」
「ならば、純粋に手土産を持ってきてくれたのですね。それは嬉しい。
(職人との付き合いは)そうじゃないとね(笑)」
「大変なことお願いしましたので」
さて国シリーズ、第2弾ラオス王国です。

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ゆうちょ銀行で口座を開く若者で、一番多いのが100円ショップのハンコだそうです。
100円ショップのハンコは、プラスチックを型に流し込んで作っているので、どれも同じ。
ゆうちょ銀行の預金通帳にはホログラムがついているものの、いまだに印影があります。
ですので、同じはんこがたくさん存在している100円ショップのはんこでは、とても危険です。
できたら、断りたいそうですが、その規定がないそうです。
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このところ、1週間にお一人は、銀行にお勤めの方がはんこを作りに来て頂いています。
銀行員の方にご来店頂くと、まだはんこは必要とされているんだと実感できて、ほっとします。
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