その間に生まれた赤ちゃんのためのはんこのご注文です。
「この漢字の組み合わせでお名前に使うには、珍しい気がします」
「主人に聞くと向こうとは、漢字の意味が違って感覚が異なります。
例えば『菜』は向こうでは、おかずの意味なので、名前には使いません」
「なるほどね。姪に『菜』のつく子がいます(笑)」
モチーフは、シンガポールの国の花の蘭の一種がご希望で、
ついでに国旗から月と星を提案してみます。
赤ちゃんのお顔を、あらためて見てみると、美人です。
カワイイと言うより美人という表現が似合う赤ちゃんがいるんだなと驚きました。
切れ長の目が、特徴です。
最近、顔が変わったそうです。
お母さんももちろんとっても美人ですが、抱っこ紐をしていてお母さんモード、
普通の姿、本気の美しさを見たいです(笑)
赤ちゃんの写真を撮らせてもらい、その目の形を、どこかに織り込みたいと思いました。
蘭の一種とはいえ、胡蝶蘭とは、全然花の形が異なり、
いくつかの写真とイラストを見て、辿り着いた形です。
赤ちゃんの写真をプリントして、良く見ながら、
切れ長の目の形を織り込んだのですが、
印稿段階では、はっきり、特徴をとらえていたものの、
彫りあがったものは、あまり分からなくなってしまいました(苦笑)

受け取りの時、月が目っぽいですねと、優しく言ってくれました。
(ホントは違うところなんです)
「赤ちゃんに10年後に会いたいです」と言ってみました。
どんな美少女になっているでしょう。
そして、さらに10年後、どれほどの美人になっているでしょうか。
その時のはんこ屋の年齢を考えてと、声が聞こえてきそうですが、
いくつになっても、キレイな人を愛でていたいものです(笑)
その前に、赤ちゃん連れでない時のお母さんの方にお会いしたいです(笑)
*
「これ、印影公開に協力してもらえますか?」
「イイですよ」
「良かった。その前の方がシンガポールをモチーフにしていて
お客様は別の国。
これで国シリーズできます(笑)」
思いもよらない国です。
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