妖精と小鳥を入れた銀行印のご注文を急ぎで、受けたとあります。
しまった。
モチーフ入りは、急ぎで、受けたらダメと伝え忘れていました。
モチーフの資料を、持って来たか尋ねると、
しぶちかはんこ屋ギャラリー(コルクボード)を見て、
以前お彫りした妖精と小鳥を入れて欲しいとなったようです。
あの妖精を彫るには一日仕事、知らない人のためにがんばれる?
いとこにキレイな人でしたか?と尋ねると
キレイな人でしたよ。張り切って彫って下さい(笑)とありました。
翌日、おそれていたことが判明。
印材は本柘で12ミリ丸のご注文です。
以前の妖精は13.5ミリ丸ですから、
難易度は上がり、本当に一日仕事です。
ケースも無し。
1万円以下で一日仕事。
職人さんなのに時給千円以下です(涙)
以前お彫りしたモチーフなので、印稿は思ったよりは早く書けたのですが
サイズが小さくなった分、彫るのに時間がかかり、
結局、その1本と簡単な認印3本彫っておしまい。
やってしまいました。
で、受け取りの予定日の午前中、初めて見る女性が来店しました。
この方が注文された方でした。
感じの良い方で、良かったです。
「ホントは、急ぎでモチーフ入りはしないんですよ。
いとこに伝え忘れていたので。
今年のゴールデンウィーク、遠くから来店されて注文する方、まったくなく
というか渋谷に地方から遊びに来ている感じがなく、道さえ聞かれませんでした。
それによって出来た余裕の一日を、この注文で全て吐き出してしまいました」
「今日ハンコができているか?できていたらついているなと思って来ました。
できていなくても、やまどり(嶋)のほうの認印が、
他ではなかなかないので
それが買えるだけでもラッキーと思って来ました」
「この妖精、まずは天使を入れる予定で始まり、
半年かけてやっとたどりついたモチーフなのに
他の方のために彫っていいのかという気持ちもありましたし、
一日仕事になるがわかっていて、1万円以下では、時給を考えるとやる気が。。。
いとこにキレイな人でしたかと聞くとキレイな人だったというので
そこだけがガンバリポイントでした(笑)」
「今日はちょっと」
あっ出た。今日はちょっと。
はんこ受け取りに来るくらいで、本気のキレイは出さないわ、の意味です。
ちょっと前に、キレイな女性が注文に来て
はんこ屋の前の洋服屋さんの社長が、
「今の人、AKBのともちんに似てたよね。
今度いつ来るの?」と聞いてきました。
受け取りの時、そのことをその女性に伝えると、今日はちょっとと
本気のキレイじゃないと伝えられたわけです。
はんこの受け取りの時も、本気のキレイで来て欲しいと切に祈ります(笑)
話は戻り
「どうしてうちに注文してくれたのですか」
「たまたま、渋谷に来て、はんこは作りたいと思っていたのですが、
表に飾ってあるのを見て、理想的なはんこと思い注文しました」
「たいてい、ブログとかで調べて、注文に来るのですが
たまたまなんですね。」
「ホントついてます」
「価格より価値があるなと思うと、たいていの人が手土産を持って来てくれますよ。
ブログを見てもらうとわかるんですが」
おねだり作戦です(笑)
「近々、実家の山口に行くのでお土産買ってきます」
「山口にはどんな美味しいものがあるのかな。
ふぐは無理だし」
「なにか探してきますね。
ホントついてる」
「うちもついているというか、
お客様の注文で、この値段でやっていてはダメだなと値上げを決心できました」
「じゃあ、ギリギリですね。ますます、ついてる(笑)」
こういう人に運はついてくるのだなと思える、
前向きな明るく、よく笑ってくれる女性でした。
お土産とともに、本気のキレイ、お待ちしております(笑)
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それとも鮮明に捺印する技術が無いのでしょうか。
コメントありがとうございます。
ご指摘の2点ともご推察の通りです。