とても有り難いと思っていますし、縁を感じております。
その中にはとても印象的なお客さまもいらっしゃいます。
先日初めて宗教法人の代表印を彫らせて頂きました。
外側に宗教法人名、
内側は代表役員之印(お客様の指定で勉強になりました)と
伝統的な篆書でお彫りしました。
「宗」が2つ続くところがあり、ここを意識的に形を変えたことが
昔からのはんこ屋らしいところです。
東京に用事があり、そのついでとはいえ、
他県から調べてのご来店有り難い限りです。
どのぐらい続いているお寺かお聞きしたところ
500年くらいと言われました。
うちの50年ちょっとでは、まだまだひよこです。
そのご住職何代目になるか、聞きそびれてしまいました。
四角に、○○寺印と彫る認印もご注文頂き
500年とお聞きしたので、伝統を意識して小篆にしましょうと
お受けしました。
実際印稿を書いているうちに、わざわざ、当店にご注文頂いたのですから
自分らしさを出そうと完全には小篆の形にはせず、お彫りしました。
送ってしまいましたので、直接感想を聞けないところが残念でした。
お近くなら是非一度飲みに行きたいところです。
もうひとつ初めてのことは、銀行の窓口の女性(美人行員さん)が
銀行に来られたお客様の持っている当店で作ったモチーフ入り印鑑を見て
もうスゴイと根掘り葉掘りどこで作った印鑑かを聞き出し
調べて来店されたことです。
銀行にお勤めの方は今までにもたくさん来られていますが、
はんこを見てとは、初めてのことです。しかも他県からです。
営業力のある印鑑です(笑)
一度目の当店への来店の時は、他のお客様がいて、
彫る本人もいないようなので、場所を確かめただけで、
数ヶ月おいての二度目のご来店でのご注文でした。
モチーフはキスマークとルージュ。
彫るにあたり、キスマークをベタにするか、
白抜き部分を少し作るか迷いました。
「隣の洋服屋の女の子に(ばいちゃん)キスマークの形で相談すると
なんでキスマークなのと聞かれましたので、
はんこ屋さんのことが好きだからと答えておきました(笑)」
「わかりました。」
「もう、さよならですね」
ここでせめて投げキスかと思いきや(笑)
「先輩に宣伝しておきます」
有り難い限りです。
「おっ」
「立ち寄るつもりはなかったんですけど、1時間くらい時間ができたので
来ました」
当店で就活用の認印を作って戴いたのが縁で
その後印稿書きに興味を持ち、
とうとう印稿が書けるようになった青年です。
地元の愛知県に就職されました。
「どうしてる」
「楽しくしていますよ。
言われた通り、地元で2ヶ所ではんこを作りました」
「どうだった」
良い印稿を時間を掛ければ、自分で書けるようになっていますので
わざわざ東京に出て来て、うちに頼むことはなく、
地元のはんこ屋さんを探してみなよと
大学とともに、うちからも卒業しました。
「書体もおまかせで一番美しく彫れる書体でお願いしますと2軒で
頼んでみました」
「どの書体でできてきたの」
「1本は篆書で、1本はレイ書」
「どうだったの?」
「ぼくが書いた方がうまいかも。もちろん時間を掛けてですが。
1軒の方は、そのおじいさん、彫ってないかも知れない」
自分で印稿を書いてみると、色々なことが分かるようになります。
「おじいさんのところに頼んだんだ」
「おじいさんがやっているところを探して頼みました。
あと一軒、頼めなかったんですが、長く説明をしてくれ
その人の作品集も頂いたんです。多分、日展とかに出している人で
黒水牛の10.5ミリ丸で2万円以上するので、
サスガに頼めませんでした。」
「黒水牛10.5ミリ丸で2万円以上かいいな。あこがれるな〜」
「その場で篆書で書いてくれたのですが、辞書の字のまま置いた感じで」
「まだ(自分に合った地元のはんこ屋)見つけられないだね」
「今、一番押す機会が多いのは、最初に作った認印で、
同じ名前の人が会社にいるんですが、絶対見分けがつくのでいいです」
いろいろなお客様が来て頂き、楽しい毎日です。
そうそう、小林家のママさん、本日はおめでとうございます。
渋谷スクランブル交差点下・東堂印章公式サイトへ

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