2009年12月19日

韓国のはんこ事情

「私は韓国人で李といいます。シャチハタが欲しいです」
20代前半のかわいい感じの女の子、
別注で1週間、2250円かかることを説明し、
ご注文を受けました。

「あっそうだ。韓国人のひとに聞きたいことがあったんだ」
「私は韓国人です」
「今年の7月頃、韓国で印鑑制度、実印を5年後に廃止する法案が
 国会?に提出されそうという記事がはんこ屋さん向けの業界誌に
 載りました。
 でも、その後の記事がなく、
 ホントにその法案が提出され、通過したのかどうかが知りたくて」
「知りませんでした。私も気になるので、調べてみます」

「調べるの大変だったらいいからね。
 昔、韓国で使う会社用の銀行印をアルファベットで彫ったことが
 あります」
「今は、銀行はサインで大丈夫です。
 古い不動産屋さんとの契約ではハンコのいる時があります」
「えっ、韓国では銀行印必要ないんですか。
 なんだ。そのことがあの記事には書いていなく、銀行印がなくなり
 実印もなくなるなら、時代の流れでしょうがないですね。
 肝心な部分が抜けていました」
「年配の人には、まだハンコの人もいます」

「でも、銀行印がなくなってしまっていたら、
 もう、韓国のはんこ屋さんはダメですね。
 はんこ持っていますか?やっぱりハングル文字なんですか?」
「ハングル文字のハンコを持っています」

1週間後、ホントに調べて来てくれました。
印鑑登録制度の廃止は既定路線だそうです。
専門的な言葉は、難しく、上手くコミュニケーションとれず
良く分からない部分があったのですが、
『電子委任状』というのがキーワードで
いままでは、お互いの信頼でしていた契約が、
第3者機関で保証されるというものらしいです。

電子化は、偽造されやすいという、はんこ屋の見解通り
既に事件は起きていて
急に税金がたくさん要求され、調べてみると
この『電子委任状』を使い、
自分名義で勝手に不動産を買われてしまい、
その税金が請求されたわけです。

詳しくは、聞きませんでしたが、
きっと不動産は転売されてしまっているのでしょう。

「韓国の印鑑登録制度がなくなるというのは、
 日本のはんこ屋さんにとってもショックな出来事だったのですが
 最初に銀行印がなくなっているということを知って安心しました。
 というのは、日本の銀行では、セキュリティを高めるために
 印鑑照合システムをお金をかけて作り、それがかなり優秀なもの
 で、何%合致しているというところまで出るそうです。
 低い%の時は、三人の人が照合するらしいです。
 このシステムのオカゲで、銀行印がなくなることは、当分先です。
 ところで、韓国のはんこ屋さん、もうないんですか」
「韓国のはんこ屋さんは、ここみたいに立派ではなく
 (うちのお店決して、立派ではないんですが(苦笑))
 路上で、その場で彫ってくれます」
「えっ、そうなんですか、昔、日本でもあった待ち彫りですね。
 靴磨きみたいなんですね。
 ホント調べてきてくれてありがとう」
「私も勉強になりました」

先に書きましたように、
コミュニケーションが上手くとれないところがあり、
はんこ屋の勘違いがありましたら、すいません。

ところで、純朴でかわいい韓国人さんでした。
となると聞きたいことありますよね。
普段、たいていのことは、直接聞いてしまうのですが
やっぱり日本人なので聞けませんでした。
ちょっと聞きたいことは、整形しているかどうか?です(笑)

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posted by 一日3本 at 11:55| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
韓国のハンコ事情
ある人が韓国の銀行で見た話。銀行員が使っていたハンコは、柄がボールペンほどもある長いものだったそうです。その人は柄の長いはんこが欲しいそうです。ボールペンほどの長さのハンコなんてあるのでしょうか?韓国ではふつう?特注?それともボールペンとの複合タイプを見間違え?
柄が長いハンコは使いやすい物でしょうかね?
Posted by すらゐむ at 2018年06月29日 12:02
コメントありがとうございます。
絵の長いハンコは、日本でも仕事でシャチハタが使われる以前は使用されていました。
長いことで、テコの原理で押しやすいです。
信用金庫さんや電力会社さんにお勤めの方に作りました。
当店では黒水牛で13,000円くらいです。
Posted by 1日3本 at 2018年06月30日 06:49
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