2009年12月17日

濁点はかくも難しい

会社名は、もとより、外国人名のハンコの注文が多く
カタカナを彫る機会が、たくさんあります。

そこで、よく考えるのが濁点の位置や大きさ。
周りの字との関係などで考える必要があります。

「ブ」で考えてみましょう。
bu.JPG

このMSゴシック?では、「フ」の上に点々ついています。
しかし、ハンコに彫る場合は、
点々が上の位置では余計な空間が出来てしまい、
印相体(D)以外では、めったにこの位置には彫りません。
濁点は横か下でしょう。

濁点を「フ」の右横にした場合、
前後の文字と横幅を濁点まで入れて、同じ幅にするか(A)、
濁点部分は前後の文字と横幅からはみ出すか(B)という
問題が出て来ます。
「フ」は大きく見える字ではありますが、濁点まで入れて
横幅を揃えてしまいますと、小さく見えてしまいます。
出来るかぎり、濁点部分ははみ出して彫った方が良いです。
しかし、スペースの関係で、難しいケースもあります。

濁点を「フ」の右下にした場合(C)、
空間はとても良く埋まります。
しかし本来の濁点の位置とは違いますので、
濁点の一つを「フ」に付けることで、(あるいは両方とも)
この濁点は「フ」に属していて「ブ」ですよと
示してあげます(笑)

ただ、外国人さんの認印の場合、本来の濁点の位置とは違いますので
間違った字を教えてしまうことになるので、躊躇します。

印相体にした場合、「ブ」に見えれば、どの位置でもよく
濁点のどちらか一つまた両方を「フ」につけた方が、
分かり易いです。

最近「ゼ」が入ったお名前を上昇印相体で、ざっと書いたところ
濁点は枠に付けないものかとの疑問を投げかけられました。
確かに、枠に付けた方が空間が埋まります。
なのになぜ、枠に付けなかったのでしょう。
無意識にしたことですが、質問に対しては、あらためて考えるまでもなく、回答できます。

濁点(点々)は、個人的見解ですが、あまり枠(○)に付けません。
濁点を枠に付けると点々が目立ち過ぎる、
長く見え過ぎることがあるからです。
『ゼ』の上の方の右端で八方位の右上の点に付けるため
デザイン的には、『ゼ」をもう少し上にしたいところですが
その理由でやや下になり、濁点を枠につけると、
点が長過ぎることになります。

無意識にこんなことを考えていたんだと自分で納得です。
しかし、実際に彫る段階でこの空間が気になり始め
試行錯誤の末、濁点一つだけ、ぎりぎり枠についてしまったという
イメージで彫りました。

また濁点が他の文字にくっついてしまうと、
他の字に見えてしまいます。

たかが点二つ、それが、かくも難しいのです。

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posted by 一日3本 at 17:17| Comment(0) | TrackBack(0) | はんこ屋職人養成講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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