2009年07月15日

木を見て森を見ず

はんこ屋さんの業界誌「現代印章」の好評?連載中の
「今さら聞けない篆書の疑問」にマサに、
今さら聞けないことが載っていました(笑)

会社の角印で篆書の音引き(ー)について、
位置は真ん中、左、右どちらが正しいか、
印章組合発行の辞林に音引きはないが、
一(いち)に準じてよいかです。

この質問者のはんこ屋さんがエライのは、質問にあたり
彫ったものと思われる印影をつけていることです。
音引きを右と左に寄せて彫ってあります。
zi.JPG
(かなりざっとトレースしました)

篆書で音引きを真ん中以外に彫るなどと考えたことが
ありませんでしたから、ある意味新鮮でした(苦笑)

もちろん回答は音引きは、真ん中がオーソドックスで安定感を与え、
一(いち)より音引きは短くすることがポイントというものでした。

常識的回答です。はんこ屋が付け加えると
あえていうならば、もし左右にズラして、よりバランスが取れると
思うことがあれば、自信を持ってそのように彫るのもいいでしょう。
さらに、文字数が非常に多い場合は、前の字につけてしまいことも
あります。その際は、字として読めるかを注意しましょう。

さて、これはこれなのですが、質問者のサンプル印影、
音引きの疑問よりも重大なことがあります。
小さいことにコダワリ、全体が見えていません。
こんなことわざ、なんだっけな〜と一日考えていましたが
出てきません。

うちに帰り、娘に聞くとあっさり
『木を見て森を見ず』なるほど!

この人の角印の問題点は、音引きの位置ではなく、
1.枠と文字の太さのバランスがわかっていないようです。
  枠が太い場合は文字を細く
  枠が細い場合は文字を太く
2.文字間、行間が空き過ぎています。

同じ内容でざっと書いてみました。
ZI-2.JPG

森さんという旧姓の方に、
木をはんこのモチーフにしては、どうですかと提案するのは
「森を見て木を想う」
(大きな森でも、それを構成しているのは一本一本の木の集まり)
なんか良い意味風、造ことわざ(笑)

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ひらめき1.質問者は、手書き印稿で彫っていない。
  漢字の文字間は普通です。
  しかし、カタカナのバランスがおかしいのは、
  『ィ』を見るとレキゼン。
  デとィの領域が重ならないようになっています。
  普通に文字を書いてもィはデの右下に重なるように
  なりますよね。
  機械印稿と見破りました。

はんこ屋職人がざっと書いた印稿を良くみると、
篆書の角印作成にあたってのヒントが隠れています。

2.音引きで出来た空き部分に他の字で少しはみ出す。
  好みだとは思いますが、示の左の点や印がちょっと
  はみ出ています。
  こうすることで、空間が目立ち過ぎないないようにする
  高等テクニックです(笑)

3.「之」を小さく彫る。
  全て漢字で1行当りの文字数が同じ場合は、
  同じ大きさで彫ります。
  しかし、今回のようにカタカナ混じりの場合は
  画数の多い漢字は、大きく彫ってしまいましょう。
  (3行目)
  そんな時は「之」を小さく彫ります。

4.「印」の字を上向きに。
  文字の成り立ちから考えても「印」は、
  最後は下向きに伸ばして、収めるのですが、
  今回のようにあえて、最後を上向きにします。
  会社は上向きがいいですよね。
  コンテスト派ではなく実践派なので、
  そんな思いを最後に込めます。
  そして受け渡す時にそのことを伝えましょう。

はんこ屋職人になりたい人のためへの、特別解説。
ごく普通の篆書の角印でも、
このように自分なりの特徴を出せます。
  
posted by 一日3本 at 14:35| Comment(0) | TrackBack(0) | はんこ屋職人養成講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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