「わるいね〜。なに?」
「甘いものがお好きと書いてあったので、フルーツサンドを」
「わざわざ高島屋で買って来てくれたの」
「わざわざじゃないです。ついでがあったので」
「さっそく、開けていい。」
フルーツパーラー レモンのフルーツサンドウィッチです。

「有名なの?」
「まあ」
「早速、ブログに書いておくよ。
もらっている実績が、次の手土産につながるから(笑)」
「これ」と見せてくれたのは、ご自身で書かれた印稿。
「良くここまで書けたね。上手だよ」
「右横は枠に付けることができなくて。
直線の美しさを意識して」
「ここ(右横)は、ちょっと尖がらせるようにして、
付ければいいよ。
後は文字と文字、文字内を付けた方が印相体らしくなるな。」
「そんなことしていいんですか」
「印相体は自由な書体なので、読めさえすれば、
あるいは、このようにアレンジされていますと説明できれば、
いいんだよ。
篆書は辞典があるので、それに沿って彫らないといけないけど、
でも篆書の増減法といって横棒を増やしたり、
減らしたりするのがありというのは、
逆にオカシイ気がするけどね」
「前後の字によるんでしょうけど。
図書館で篆書辞典を借りて書いているんですけど、
もうこんなにはまったことがないというほど
(印稿書きに)はまってます。
篆書も読めるようになってしまいました」
「これだけ書ければ、篆刻をすれば」
「篆刻より繊細なこちらの方が好みです。
真直ぐに書いたつもりが斜めに見えたり、終わりがない感じで」
「昔の職人さんは真直ぐなものは真直ぐ彫ることが良いと
されていたけど、今、機械が真直ぐ彫るのが得意だから、
意識的に(直線を)真直ぐ彫らないかな。
(真直ぐかどうかより)この印稿を見て、気になるのは、
ここらあたりが太く見えてしまうこと、
仕上げで修正できるけど、
実際の太さではなくどのように見えるかが重要。」
「また、楽しんで書いてきます」
うちで既に2本ハンコを頼んでくれた大学生さん。
ざっと書いている時のコメントにセンスを感じ、
「ぼくの下で、修業すれば、センスが良いので
いいハンコ屋さんのなれるよ。
センスを教えられないものだから」
それで、この学生さん実際に印稿を書いてみたところ
○の中に文字を書くことの難しさがわかったそうです。
いい印稿が書けたらそれを基に彫ってあげると約束しています。
センスがあるが故に、逆に今からはんこ屋職人を目指して
銀行印のない世界、男女別姓の時代が来てしまったら
食べれなくなってしまうので、ならない方が良いとも言っています。
ところでフルーツサンドウィッチ、笑顔になる美味しいさ。
フルーツたっぷり、甘さ控え目、いや〜美味しい。
大ヒットです。
今度自分でも買いに行こう〜
東京の渋谷駅ハチ公広場下のはんこ店の地図(隣はクーレンズ、メガネ屋さんです)、ハンコのインターネット通販は東堂印章公式サイトへ

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