2009年04月13日

あたりハズレは楽しい?

「私のはんこの大きさはどうだったかしら」と
プレゼントで銀行印を作りに来られたお客様が
鞄の中から印鑑を取り出しました。

「あの有名な印相屋さんで作ったものですね。
見る能力は本物ですが、
はんこには当たりハズレがあるんですよね。
押してみていいですか」

「どうぞ。
昔、近所に住んでいて、今のように混んでいなかったので、
作っただけなんですけど」

押してみると
AHA.JPG
(下の『川』の字はトレースしたまま、上の字は変えてあります)

「これは当たりですね。素晴らしいです。
 ただ印材は良くない木でニスも塗ってないので、脆いです。
 使い終わったらできるだけ朱肉を拭き取って下さい。
 欠けたらまた作りに来てと言うそうですが、
 電話もなかなかつながらないし、高齢ですから」

「そう、これはイイわよね。
 でも一緒に作った母のは、ハズレだったわ」
「それで、印相屋さんでなく、うちに来られたんですか。
 お持ちのはんこは16.5ミリ丸ですが
 空間がたくさんあるので小さく見えます。
 僕の彫るはんこは、中がつまっているので大きく見えますので、
 姓だけなら15ミリ丸で充分です」
黒水牛で15ミリ丸での注文となりました。

再び、鞄の中を探して、
その印相屋さんで作ったこぶりなはんこを取り出し
「この認印、使う気になれなくて」
押してみると
AHH.JPG
(下の『川』の字はトレースしたまま、上の字は変えてあります)

「確かにひどい。お客様の感覚は正しいです。
 弱弱しいですね。
 確かあそこは、3本セットだけ。
 先程の素晴らしいハンコと一緒に作ったんですよね」
「そうです」

「ほぼ、同じデザインなのに、
 認印の方は、文字が細過ぎて、
 デザインの特徴の文字の中で太い細いがはっきりせず、
 文字の太さも統一できない下手なハンコに見えます。
 随分前からあのおじいさんは自分では彫っていないそうですが、
 3本セットの中で当たりハズレがあっては…
 元はんこ職人さんなら下請けのはんこ職人に
 きっちりダメ出しして、やり直させないと。
 見る能力は本物ですし、
 他のはんこ屋さんよりもデザイン的で面白く、
 自分的に評価が高かったのに、このハンコを見てがっかりです。
 もうホントに、ハンコ職人ではないんですね。」

名前による当たりハズレだけでなく、
実際に彫る職人さんでも当たりハズレがあるなんて。
現在は、お孫さんが彫る修業しているそうですから
せめて彫りの技術は、安定していることを願います。

どんなお名前でも、一定レベル以上のハンコができるのが
プロのはんこ屋の仕事と存じます。

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posted by 一日3本 at 11:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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