一般的なはんこ屋さんの印相体に対する考え方の低さに気付き
少しでも、まともな印相体を彫れる人を増やすために、
その極意を書いていきましょう。
今回は、まずこころ構えです。
1.印相体とは
山梨県の六郷町から始まったと言われているのが印相体。
つまり、篆書のように中国の文字ではなく、
篆書にアレンジを加えた日本オリジナルの印鑑の書体です。
篆書を印鑑の枠の八方位に付けていくことから、
八方篆書体とも言われます。
また、開運吉相印などとも言われます。
昔は山梨の人が自宅や企業に印相印を訪問販売をして
広まったようです。
「枠に文字がついていると縁起が良い。
印鑑は自分の分身である」という考え方は、
覚えやすく、縁起担ぎ好きな日本人に広まり
現在では一般的に言われるようになっています。
印相とは手で結ぶ印の形ではなく、
手相や人相と同じように
印影にも相があり、
その形によって縁起の良いもの、悪いものが
統計的にあるという考え方です。
昔は、印相印にもかなり色々な流派があったようですが
淘汰され
現在では、生まれ年で印材の種類を決め、八方位を網羅し、
印影の調和がとれているものが印相印の主流です。
2.篆書と印相体の決定的違い
篆書は空間をいかに、見せるかという要素があります。
例えばお札の使われている紙幣体と呼ばれている篆書。
丸の中に文字を四角く入れ、
枠と文字との空間をきれいに見せています。
書や絵に使う落款印は、尚、いかに空間を使うかが、
とても難しい要素です。
一方、印相体は、いかに空間を埋めるかが重要な要素です。
ただくねくねさせているのではなく、空間を埋めるために
曲げたり伸ばしたりしているのです。
そして、そうすることで違う文字にならないよう
その文字として成立する条件を考えて、
枠いっぱいに彫るものです。
辞典にある字が篆書、辞典にない字が印相体です。
そういえば
白舟のフォントで印相体が発売されたようですので、
今度チェックして報告します。
まあ、パソコンのフォントのして誰が何に使うのでしょうか?
それに、そのままでは使えないと思いますが。。。
3.してはいけないこと
霊感商法の道具にされがちな印章。
印相体が篆書に比べて、彫るのに手間がかかるのは、
わかりますが、印相印だからといって
他の書体より金額を上げるのは、止めましょう。
それを、推し進めていけば霊感商法に近くなります。
そして、はんこを作っただけで、運が開けるものではなく
お客様の努力を後押しするものであることを説明しましょう。
スポーツ選手が、良く縁起を担ぐことを聞きます。
ぎりぎりの領域では、努力プラス運が
大きく勝負を左右することがあるからではないでしょうか。
そのように、努力を後押しする縁起物が印相印です。
決して魔法の棒ではありません。
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