「印鑑には格というものがある。三文判を使っていてはダメだ」と
当店を紹介された税理士さんがいます。
その時、こんな印鑑の雰囲気でと持って来られた代表取締役印、
おじいちゃんが彫った印影は見たことない書体でした。
その7文字を分析して、まったく違う漢字を彫るということは、
1文字ずつ文字を創造する作業で、大変手間がかかり、
おじいちゃんの名前『儀雄』と書体名だけ発表し
シークレット書体としました。
その税理士さんから約1年振りのご注文を頂きました。
その時作った印鑑は、仕事用の認印として使用するためでした。
ところが、他にはない独自性が大変気に入ってしまい、
全てその印鑑を使うようになってしまい、
実印としても登録してしまったそうです。
「1年たち、少しですが顧客も増えました。
この印鑑でなにもかも兼ねてしまうのは、当初の考えとは違うので
やはり実印を別に注文しに来ました」
「前回は、おじいちゃんならどう彫るかを考えてお彫りしました。
今回は、この文字の特徴で、ぼくならこう彫るということで、
同じ書体でありながら、違うように彫れます」
奥様の分の実印のご注文も賜りました。
印稿を書いてみると、あらあっという間に書けました。
1年振りに彫る書体なのに。
文字の特徴を以前に捉えているとはいえ、
簡単といってもいいです。
初めて彫る奥様の漢字もらくらくです。
これも、モチーフ入れの修業の成果です(笑)
モチーフどんな形に彫るか、
モチーフを入れることで崩れてしまったバランスをいかに整えるかを
考えて彫っていますので、他にはない書体とはいえ文字だけなら
モチーフ入れより大変ではありません。
特徴的に前回と違うところもつけ、
今回も大変気に入って頂きました。
シークレットにする意味が、なくなってきました。
招き猫とフクロウを入れ会社名(漢字2文字)を名刺に押す
ゴム印にして欲しいというご注文。
これだけでしたら、絶対受けない注文なんですが
会社印3本セット、お子様の実印という注文の流れで
受けてしまいました。
もうオマカセなので、『儀雄』を使いモチーフも入れて完成。
約1万円で作ってよかったのか。
これデザイン事務所にお願いしたらいくらと、
またまた思うのです(笑)
やはり1年くらい前に息子さんの象牙の実印(姓名で3文字)を
ご注文頂いた『辻』さんという男性がいます。
フルネームで3文字をどのようにバランスをとるか聞かれ、
『辻』で右半分を占めてしまうと、間が抜けてしまうので、
右側の4分の3くらいにして、
名前の後の字を下中央寄りにすることで
バランスをとりますとざっと書きました。
上手に彫る自信があるかと聞かれ
その時すごく忙しかったので「まあ」程度に答えました。
ちょっと時間がたって、ご注文頂き、出来上がりに気に入って
頂きました。
「次は自分の銀行印だな」という予告通りのご注文です。
その方が来店された夕方、3度も他のお客さまがいて、
待たせることになってしまい、
「こんな感じといくつか書いておいてもらえる」と
言われてしまいました。
普段ならば絶対しないのですが、
もう顔見知りの仲良しになってしまったのと、
難しい『辻』さん一文字、
さらに象牙のご注文でしたので、書いてみました。
印相体には、あまりこだわっていないようでした。
@印相体系 Aレイ書 B行印相体気味 C『儀雄』と
ざっと書いてみました。
これを見て、結局C『儀雄』で八方位につけて印相体にして
バランスをとることになりました。
『儀雄印相体』の誕生です(笑)
気に入っていただきましたが、次の予告はなしです。
そうは、作る印鑑はありませんよね(笑)
で、『儀雄印相体』印相体でありながら、文字に太い細いがあり
文字が独立して見えることで、他の印相体より読み易さがあります。
なにより独自性が魅力です。
品格があるとは、自分では書けません(笑)
解禁しようかなとも思うのですが、ホームページにのせるために
見本を彫る時間が問題で
さらには、他とは違うので
「『儀雄印相体』ならばどうなりますか」
と聞かれるといまでも十分長い接客時間が
ますます長くなってしまいます(苦笑)
ということで、まだ未定です。
東京の渋谷駅ハチ公広場下のはんこ店の地図、ハンコ判子のインターネット通販は東堂印章公式サイトへ

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