今は奈良にいることが多く、そこで着付士さんたちの一般社団法人を立ち上げることになり、手伝っているそうです。
知っているはんこ屋さんがあるからと、裏原宿の新店舗まで、いらしてくれました。
以前、友人が勤めていたお店がこの近くにあるので、馴染みがあるところでしたと移転したことを肯定的に捉えてくれます。
代表登記印は、サイズさえ合っていれば、印影は審査対象ではないので、何かモチーフを入れますか?
縁起の良い感じのものの、いくつか資料をお持ち下さり、ザッと書いてみますが、ピンときません。
着物の文様で何かないですか?
この一言があとあと、自分を大変にさせます(笑)
そのお客様がスマホで調べながら、「宝相華(ホウソウゲ)」を見せられると素敵です。
いくつか見せられた宝相華はそれぞれ形が違い、完成に決まった形ではないように思えます。
宝相華バージョンも、ザッと書いて、奈良に戻って、どの感じにするか、代表の方の意見を聞いてみるとのことです。
ここに来なければ、着物の文様と思いつかなかったと、感激してくださいました。
なぜ、東京まで行って注文するかの理由に少しでもなれば嬉しいです。
予想通り、宝相華バージョンでのご注文となりました。
宝相華について調べると、元々は5弁の空想の花とあります。
宝相華の着物の文様は、その5弁が忘れさられているように思えます。
そこで、5弁を意識して、色々組み合わせて、宝相華を書いてみました。
これをもとに練習で彫ってみると、これは絶対彫れない細かさと気付きました(苦笑)
新たに彫れる感じに、宝相華を書き直してから、お彫りしました。
その代表の方ですが、京都府の城南市ご出身で、荒見神社の近くだそうで、荒見という名に親しみを覚えてくれたそうです。
荒見神社、こっそに力を与えてくれました。
そしてしばらくたち、今度は角印のご注文で、ご来店頂けました。
あの宝相華からシンボルマークも宝相華を中心に日本の文様がたくさん入ったものが出来上がり、見せて頂きました。
はんこに入れるには、適さない感じでしたので、
はんこ屋オリジナル宝相華だけを入れることにしました。
これが出来上がりです。
人と人が合って、話しているうちに、アイデアは生まれ、口にした以上はその時の約束を守る。
自分はそんな昔の人です。