土曜日、彫り上がったハンコを受取りに来られたのは、日本の大手企業にお勤めのフランス人男性でした。
ご注文前に、2度日曜日に来店されてしまい、3度目のご来店でやっとのご注文でした。
その方がデザインしたアルファベットを彫って欲しいとのことでしたが、なんて書いてあるか、わかりません。
英語のできる日本人女性とのご来店でしたので、
まずは何が書かれているか?このデザインのまま彫ってしまうと枠が欠けた状態になるので、外枠を付けて良いかを聞いてもらいました。
アルファベットがデザインされていますが、大文字で最後のNだけnの形になっていました。
外枠は付けて良いということで、これでお彫りできます。
このデザインが自分では絶対しないものなので、逆に彫れます。
あまり、自分がデザインするものと近いと、変えたくなってしまうので、彫れません。
はんこ屋のとりとめのない話を、上手くまとめて通訳しているのを見て、
この女性がとても優秀な人なことに気付きました。
この女性に興味を持ち、少し本人のことを聞いてみました。二人は付き合っているのか?
これはNOで、日本語ができなくて困っているので、ついてきたとの答えでした。
通訳さんですか?と聞いてみると、企業に勤めているだけですとの回答でした。
その後、文字の太さと空間の空きを一緒にして欲しいと言われましたが、小さいところに彫るので、文字を彫るので、精一杯で空間までは、調整できないと答えました。
これもまた、上手に通訳して頂けました。
通訳する力は、語学力だけでなく、頭の回転も重要なのですね。
そして、受取りの時に、そのフランス人さんはとても喜んで頂きました。
あなたのデザインが素晴らしかったからですと伝えて頂きました。
通訳さんがいるお陰で、楽しい接客となりました。この二人がどうなるかは予想がたちません(笑)