2017年11月07日

空間強調法

落款印の章法として、空間強調法というのがあることを知りました。
空間を大きく作り、文字と空間の対比で美しく見せるものです。

でも、これは習得できません(笑)
というのも、芸術性が高く、ひらめくまでの試行錯誤する時間が必要で、自分の時間をお金に変えているはんこ屋職人としてはどのくらい時間がかかるか分からない仕事は出来ないのです。

軽くトレースしてみて、
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左風のものは出来ても、真ん中や右のように他の文字で簡単にできるとは思えません。

とりあえず、真ん中風に「東」という字を書いてみました。
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意外とできるかも(笑)
posted by 一日3本 at 10:57| 落款印へのアプローチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月02日

空間をデザインする

空間をデザインすると言っても、四角い落款印の中の空間(余白)のデザインのことです(笑)

何年か前に、落款印はどこに空間を作るかを文字より先に考える必要があると気付きました。
書を学ばれている方から、余白の大切さを先生からあらためて、言われたとの話を聞き、落款印でも最初に空間を考えるべきだと思えるので、同じなのですねと正しい方向に進んでいると実感しました。

ところが、篆刻の鑑賞と実践の本を開くとあっさりと空間の大切さが書かれていました。 
いくつも彫ってたどり着いたことが、あっさり書かれていることは、2度目の経験です。

以前タイポグラフの本を立ち読みした時に、印相体の印鑑をデザインする時に気をつけていることが、あっさり書かれていて、こんなに簡単に知ってしまっていいのと思ったものでした。

空間のデザイン法として、留空呼応法といい、文字の画数から自然とできる場合もありますが、空間を意識的に呼応するように作るものです。
それは、左右、上下、対角、周囲とあります。
その本の見本を書いてみました。
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左は対角です。
左上の「生」という字に空間ができるので、右下の「無」という字を簡略体を用いて空間を作っています。
この字の形を知りませんでした。
上手い。

右側は上下です。
上下の枠も太くしているのも意識的だと思われます。
こちら側の凄いところは、文字の曲線と直線の調和です。
上手い。
サンズイをこんなにも切れ切れにして読めるのも凄いです。
勉強になりました。
この留空呼応法は、意識すればでき、経験でより上手になれます。

次の空間強調法は難しいです。
それは次回。
posted by 一日3本 at 07:35| 落款印へのアプローチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月01日

10月の出来事

10月の第1週、2017年では一番多く、ご注文のお客様達に来店して頂きました。
なぜ10月にこんなにも忙しいと思っていました。
そんな中、電話そしてメールでの問合せの後、一流バンドのメンバーさんが本の出版にあたりサイン会があり、本気で書いた本に見合うハンコを求めてご注文に来店して頂きました。

漢字1文字を鳥の形で、落款風にお彫りするもので、いわゆる鳥虫篆と呼ばれるものがご希望です。
ご来店された女性はノーメイクに近く、キャップを被っていても、オーラのある人でした。
そんなアーチストさんにもかかわらず、ハンコ屋プロとしての意見にちゃんと耳を傾け、自分の希望を上手に伝えて来ます。
更には、はんこ屋のどうでもいいような質問にも答えてくれ、とても感じが良く素敵な人でした。

気付くと、石に彫った落款印風にギザギザさせる模刻をして、文字の一部をモチーフに変えた上に鳥と草で文字を作るという、今まで彫ったことのないようなものを作ることになっていました。

そのはんこが上手くできるか、直ぐに彫ってみたいところ、ご注文のはんこは、順番に彫っていく必要があります。

どのくらい時間がかかるか、わからない仕事を抱えていると気持ちが落ち着かないものです。

ラフで書いたように印稿を書いてみると、モチーフだけが浮いてしまう感があり、モチーフの箇所にも鳥を加え、草の部分も鳥風なところを作り全体の調和が取れました。
更に落款印の章法、留空呼応法を用いて空間を呼応するように作りました。

出来上がった印影を見ると、アート作品になり過ぎています(笑)
自分だけで考えて作れる範囲を超えてしまいました。
アーチストさんに頼まれると想像以上のものができてしまうことがあるのですねと印影を見ていると、あれ、この印影を夢で見たことのあると気付きました。
正しい道を歩んでいます。

アートよりなものが出来てしまうと、逆に心配になります。感性で嫌いと言われてしまうと反論のしようがありません。

お渡しする時に、見た途端に喜んで頂き、ホッとしました。
このはんこを押すので、サイン会が楽しみになりましたとまで、言って頂き、本とCDにサインを快くして下さいました。

あまりにも素敵な人でしたので、一緒に焼鳥食べに行きたい旨も伝えてみました(笑)
もし叶うとしても先のことですが。。。

お渡しした後、力が抜けてしまうのを感じ、このはんこを渡すまで自分がいかに緊張していたかが分かりました。

ちょっと変わった10月でした。
posted by 一日3本 at 11:05| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月27日

2017年10月27日(金)〜10月31日(火)

いよいよ2017年ハロウィーンです。
昨日、しぶちか内の回覧が着て、
10月27日(金)〜10月31日(火)はハロウィーン警戒のため午後8時閉店を厳守とありました。

まあ、様子を見て、午後9時くらいまでは作業をしようと思っていたのですが
急に言われてもね(苦笑)

渋谷のハロウィーンは年々収まる傾向に思っていましたが、
なぜ今年に限ってと思いつつ、
あの大統領来日に向けて、今から警戒態勢に入っていることも
影響しているのでしょうか?

このような状況ですが、お約束しています印章お渡しの納期は必ず守りますのでご安心下さい。
間に合わなければ、早朝に彫ります。

印鑑の受け取りも、この間午後8時までとなりますので、ご注意ください。

ハッピーハロウィーン
posted by 一日3本 at 10:07| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月10日

いちばん小さな国宝

週刊ニッポンの国宝 第3号に、いちばん小さな国宝 金印が特集されています。
金印について何ページにも渡って書いてある記事を初めて見ました。

あっそう言えばと、金印レプリカを持っていたことを思い出しました(笑)

サイズを測って見ると23×22センチ、実物通りのようです。
このレプリカは銀に金メッキなので、あまり好きでもなかったのですが、金印がいちばん小さな国宝と知り、そのサイズが再現されていることを知り、とても愛しくなりました。

本物は23金くらいだそうで、18金でも、手で彫れるそうなので、23金ならやわらかくて、彫りやすかったのでしょうか?

とりあえずお店に飾ってみました。
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2017年09月29日

今度は読めた(笑)

印章組合から出している字林に載っている落款印の見本が、意外な程読めません。
3本目にして、やっと読めました。
皆さんは読めますか?
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無窮です。

これが読めたのは、「無」の付く雅号をお持ちの方に、落款印をお彫りする際に字林で「無」を調べて検討したことがあるからです。
「窮」は他の字が思い当たりませんので、分かりました。弓の部分が口を縦に二つにして良いとは知りませんでした。

上はトレースして、見て補正したもの。
下は字の形だけ真似て、自分なりにバランスを取ったもの。

見本は文字が枠から離れ過ぎていて、不安感を感じました。
下では、「無」を大きくして安定感を出したつもりです。
落款印だけで見るのではなく、作品に押されたことを想像すると、見本のような宙に浮いた感があるものもあり、なのでしょう。
また、一つ学びました。
posted by 一日3本 at 18:36| 落款印へのアプローチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月27日

銀婚式



今年の10月に結婚25周年、銀婚式を迎えます。
そこで、キラキラしたプレゼントではなく、家族写真用のTシャツを作りました。
昨年UNIQLOに行った時に、オリジナルのアイロンプリント作成をお願いできることを知り、25周年オリジナルTシャツ作れると思い、説明を聞くと12.5センチ×12.5センチのシートで1枚540円、貼り付けてもらうのに540円ということでした。
ただ3ミリ以上の太さの線ではないと剥がれやすいということでした。

はんこのデザインは枠を細く、文字を太くしてコントラストで美しく見せるものです。枠の太さを3ミリにしてしまうと、どうなってしまうのでしょう。

そんなことを考えながら、1年が過ぎ、切羽詰らないとがんばれないタイプですので(笑)、依頼するギリギリのタイミングでデザインを作成しました。
アイデアを思い付く時間を別にして、純粋に作業時間に3時間かけてしまいました。

銀婚式なので、銀色のキラキラシートを選び、完成しました。
枠の線が太くなり、なんだか良く分からなくなり、案外いいです(笑)
意外と上手にデザインできてしまいました。
761D4AE3-5E33-4C92-8765-4B85ACB1F90D.jpgサンクカロご夫婦も、自分達のデザインしたオリジナルTシャツ作りたくなっているはずです。
できたら見せて下さいね(笑)
posted by 一日3本 at 11:23| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月22日

また読めない

さて練習2日目、また印章組合さんの字林の落款印の見本を見ると、また読めません。
今度は左右共に読めません。
左は草冠と言部分は分かっても日が二つ重なって見える所が想像できません。
字林を見ると「藹」と分かりましたが、この字を知りません(苦笑)
右側の上が「夕」下が「生」こんな組み合わせの漢字を知りません。
結局正しいかどうかは分かりませんが、
右側は「夕」と「生」の2文字が彫ってあると判断しました。
上トレース、中見て真似て、下は少し自分なりにと書いてみました。
はんこ屋なので、文字として成立させるために譲れない部分があることに気付きました。
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posted by 一日3本 at 11:25| 落款印へのアプローチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月21日

読めない

落款印のデザインに磨きをかけるために、まずは見本を見て、同じように書いてみようと思いました。
どんなことでも、技術の習得には真似から入ります。

まずは印章組合が出している字林についている朱文の落款印の見本をトレース、そしてそれを見て書いてみましょう。

その字林を開いてみると、まさかのなんと彫ってあるか読めません(苦笑)
え、左側は「沙」と直ぐに分かりますが、右側が「書」か「画」にも見えるし、仕方なく字林を調べると「画」の旧字?で「畫」でした。
彫ったことのない字です。

トレースしてみて、感じるのは沙の下の空間の作り方のうまさと、田の部分を丸くしたアイデアが良いということです。

それを見ながら書いてみると、沙は見本よりも上手に書けた感があるのですが、畫がうまく中心がとれていないのと、実用的なはんこでは、横棒を均等にするので、その癖が抜けず間のびした感が出てしまいます。
と思ったところで、横棒が一本少ないことに気付きました。
慌てて一本加えると、一ヶ所だけ詰まった感が出て、これはこれでありじゃないですか(笑)
奥深い落款印の世界、ちょっと書いただけでたくさん学べました。
上はトレース。
下は見て書いたものです。
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posted by 一日3本 at 11:07| 落款印へのアプローチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月12日

落款印へのアプローチ

そろそろ落款印を営業品目として、押し出していく時期が来たなと思い始めています。
最近落款印をご注文しに来店された方は、ネットから注文できるところもあったが、直接相談しながら、注文したかったと言われました。

当店では
落款印といっても、石に彫るのではなく、柘の木か黒水牛などツノ系にお彫ります。
石に彫った風に意識的にガタガタとさせますので、模刻と言われています。

白文は文字を白抜きに彫るもので、御自身で彫る場合はこちらの方が作りやすいと思います。
白文で石に彫った風に、入り組んだ感じに彫るのは、今のところできません。

白文と朱文の2本作る場合、白文はオーソドックスな角張った篆書で姓名を彫り、朱文は雅号をやわらかく小篆で彫る場合が多いので、白文を凝った感じに彫らなくて良いので、これならばできます。

白文の凝った感じの落款印が欲しい方は、石に彫る篆刻作家さんにお願いした方が良いと思います。

バーバラさんが書を習いに行き、バーバラさん用に彫ったオーソドックスな落款印を書の大先生が見て、認めて下さいましたので、落款印お彫りしますと言っていいかなと思いました。

バーバラさんに以前は24ミリにお彫りしましたが、作品に合わせて、小さいものを作ろう、オーソドックスではなく、自分らしく彫ろうと作った18ミリ角のはんこがこちらです。

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印相体と篆書体の中間くらいのイメージで、偏と旁(つくり)のバランスを意識的に大きく変え、上出来と思っていました。

ところが書かれた作品と合わせてみると、はんこが目立ち過ぎてしまいます。
これはダメだと、サイズを小さくして、文字ももう少し細くして、彫り直して完成です。

積極的に注文を取らなかった落款印はまだ100本を少し越えるくらいしか彫っていません。
(実用的なはんこは、年間で900本くらいお彫りしています)
そのためか?
ラフデザインを決める接客にも時間がかかります。
そして、必ず1本練習で粗く彫ってみてから、本番に臨みます。
後200本くらい彫れば、一発勝負ができるようなるでしょうか。

文字のアイデアを蓄積できれば良いので、
彫らずにイイと思った落款印の印影を見ながらスケッチの様に書けば、なんとかなりそうです。

まずは、色々考慮して、やる気が出る金額を決めましょう(笑)

つづく。



posted by 一日3本 at 22:09| 落款印へのアプローチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする